※本記事の内容は掲載当時のものです。
ナンデモQ&A:オフセット印刷
Q:ガス抜けとは何ですか
A:ガス抜けとは印刷物が積まれるとインキ部分と接する白紙部分が黄変することをいいます。印刷されたインキはセット・乾燥の途中にガスが発生します。そのガスが刷られた紙の裏側に吸着されて黄変し、裏面を印刷するときに、その黄変した部分のインキ着肉が悪くなることがあります。ガスマイグレーションともいいます。
白紙部分が黄変するのはインキの酸化重合乾燥過程に発生する副生成物質よって、接する白紙面の塗工層成分が黄変するためです。インキ中の植物油量が多い、インキ膜厚が厚い、乾燥促進剤が多いという場合に発生しやすいです。
対策としては、先刷り面に使用するインキ中の植物油量が多い場合、インキメーカーと相談して植物量を少なく調整したインキを使用するようにしたほうがいいでしょう。そして、後刷り面の印刷時にインキに乾燥促進剤を入れます。また印刷後に風入れ作業を十分に行ないます。
(2010年5月17日)
(印刷情報サイトPrint-betterより転載)