株式会社ミマキエンジニアリング(本社/長野県東御市、代表取締役社長/小林 久之)は、高いプリント品質と仕事を止めない安心機能を実現し、最大3.2m幅までプリント可能なLED-UV硬化インクジェットプリンタ「SIJ-320UV」の国内販売を2015年11月から開始いたします。
「SIJ-320UV」は、これまで当社が培ってきた『美しいプリント』と『生産性』を両立させる独自技術を搭載しております。当社が特許を取得したディザ処理技術『MFD1』が元の画像の美しさをそのまま表現、さらに進化した『MAPS4』がバンディング、色ムラを軽減し、『波形コントロール』が高い着弾精度を実現することで『美しいプリント』を可能にします。また、最高プリント速度110m2/hの高い生産性を実現しています。ノズル抜けが発生した際には、自動でノズル抜けの検出からクリーニングを行います。クリーニングで復旧しない場合は代替ノズルの設定を自動で行う連続運転ソリューションを搭載。突発的なトラブルでも仕事を止めず、高い生産性を維持します。インクは「SIJ-320UV」のために堅牢性と柔軟性を合わせ持つUV硬化インク『LUS-120』を開発し美しく耐久性のあるサインを作成いただけます。
◎概要
- 3.2m LED-UVインクジェットプリンタ
・LED-UVランプを採用し、最高プリント速度110m2/hの高い生産性を実現します。
・バナー、塩ビシートなどのサイン用メディアにプリントが可能なRoll to Roll専用プリンタです。 - 美しく高級感があるプリントを実現するミマキ独自の画質コントロール技術
・バンディング、色ムラを軽減するMAPSをLED-UV硬化インクジェットプリンタ「SIJ-320UV」用に進化させた『MAPS4』を搭載。
・特許を取得した当社独自のディザ処理『MFD1』を搭載した純正RIPソフトウエア『RasterLink6』で美しいプリントを実現。
・高い着弾位置精度を実現する『波形コントロール』 - 仕事を止めない連続運転ソリューション
・『NCU』がノズル抜けの確認からクリーニングを自動で行います。クリーニングでも復旧しない場合は『NRS』が自動で代替ノズルを設定してプリントを再開します。ノズル抜けによるメディアのロスを最少に抑え、生産を自動で継続します。 - 新開発高機能UV硬化インク
・SIJ-320UVのために新開発したUV硬化インク『LUS-120』は堅牢性と柔軟性を合わせ持つ高機能インクです。 - 生産性を上げるTwinロール
・最大1,524mmメディア2本を同時にプリント可能。2つの仕事を同時にこなし生産性を向上させます。
・国内販売時には小巻取り装置(OPT-J0394)を標準添付いたします。
◎ 主な特長
1.ミマキ独自の画質コントロール技術
1)MAPS4(Mimaki Advanced Pass System 4)
通常、パスの境界は直線になるため少しのズレにより、横シマが出るバンディングや、色ムラの原因になります。当社ではパスの端を拡散させ、境界線をグラデーションのようにすることでバンディングや色ムラの発生を軽減する『MAPS』を開発し当社製品に搭載してきました。パスの端を拡散させるアルゴリズムをSIJ-320UVのために進化させた『MAPS4』を搭載。長尺出力時や、高速プリント時にも美しいプリントを継続して行えます。
2)MFD1(Mimaki Fine Diffusion 1)
インクジェットプリンタでプリントする際には、画像データをプリント用データに変換するディザ処理が必要に
なります。ディザ処理には一般的にパターンディザ処理と誤差拡散処理がありますが、それぞれ特有のノイズが発生する恐れがあります。プリントデータにノイズが発生するとプリンタの性能が高くても色ムラやトーンジャンプなどが発生してしまいます。
当社の標準RIPソフトウエア『RasterLink6(※1)』ではパターンディザ処理と誤差拡散処理のハイブリッドでディザ処理を行う『MFD1』を開発し特許を取得(※2)。ディザ処理時のノイズを少なくすることで、色ムラやトーンジャンプの少ない美しいプリントが可能になります。
※1:Ver 4.0以降で対応
※2:特許番号:5230816
3)波形コントロール
インクは色によって比重、粘度が異なります。吐出時の波形を最適にコントロールすることで、インクを真球に近い状態で真っ直ぐに吐出。真円に近い形でメディアに着弾させることで高画質を実現します。高い着弾精度を活かし、最小7plから最大36plのドットサイズを印刷条件に合わせて自動で選択することで、高画質で高精細な美しいプリントから、生産性を求められる高速プリントまで状況に応じて最適なプリントを可能にします。
2.連続運転をサポートする連続運転ソリューション
あなたの代わりにプリント中のノズル抜けを自動で検知・復旧するアシスタントのような存在です。
『NCU』がノズル抜けの確認からクリーニングを行います。クリーニングでも復旧しない場合は『NRS』が自動で代替ノズルを設定してプリントを再開、連続出力時のノズル抜けによるメディアのロスを最少に抑えます。また、安定してメディアを搬送し、高精度で美しいプリントを実現しています。
1)自動でノズル抜けを検出、解決する
『NCU(Nozzle Check Unit)』
ノズルの状態をセンサーが自動で検知します。ノズル抜けを発見した場合は自動でクリーニングを実行しノズル抜けの解消を行います。クリーニングでもノズル抜けが解消しない場合は、『NRS』を起動しプリントを継続させます。ノズルのチェックは転送ファイルごとに行います。
2)生産を維持するための
『NRS(Nozzle Recovery System)』
クリーニングしても改善されないノズルトラブルはサービスマンによる修理が必要になり、それが終わるまではプリンタを停止する必要がありました。『NRS』は『NCU』が発見し、クリーニングでも改善できなかったノズル抜けを別のノズルで代替してプリントします。サービスマンによる修理を待つ必要なく生産を再開できます(※3)。
※3:プリントモードによってNRSを使用できない場合があります。
※画像をクリックすると拡大表示します。
3)高精細なプリントをサポートするメディア搬送機構
ピンチローラー38個を均等に配置することでメディアにかかる圧力を一定に保つと共に浮きを防止し送り精度を向上させます。
また、新設計のテンションバーがメディアに均一なテンションをかけることで幅広メディアも高精度で搬送し、安定したプリントを実現します。
3.新開発の高機能UV硬化インク『LUS-120』
『LUS-120』は、堅牢性と柔軟性を合わせ持つ高機能UV硬化インクです。バナーの様にラミネート加工が行えない上に柔らかいメディアへの美しいプリントと耐久性を実現するため、SIJ-320UV用に新しいインクを開発しました。堅牢性(硬さ)と柔軟性(柔らかさ)の相反した特性を持った高機能インクを当社の技術で実現。サイン作成に最適な『LUS-120』は美しさと耐久性を兼ね備えたプリントが可能です。
4.生産性を上げるTwinロール
3,200mmの作図範囲を活かし、2本のメディア(210mm~1,524mm)に同時プリントが可能(※4)です。幅違いのメディアもセット出来るので2つの仕事を同時に行なえ生産性を向上させます。メディア幅、間隔は自動で読み取るため操作も簡単、幅違いのメディア(210mm~1,524mm)のセットも可能。
※4:Twinロールは必ず同一種類のメディアをご使用下さい。
5.最高速度110m2/hの高速プリント
最高速度110m2/hのドラフトモードから品質重視の900×1,200dpi 16Passと、仕事に合わせて最適な速度とプリント品質をご提案いたします。
※画像をクリックすると拡大表示します。
◎主な仕様
SIJ-320UV | ||
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プリントヘッド | オンデマンドピエゾヘッド(4ヘッドスタガ配列) | |
プリント分解能 | 300dpi、600dpi、900dpi | |
ヘッド高さ | 4段階(1.7mm / 1.9mm / 2.6mm / 3.3mm) | |
最大作図幅 | 3,200mm | |
最大メディア幅 | 3,250mm (ロールホルダ使用時:1,620mm×1) (ロールホルダ使用時(Twinロール):1,524mm×2) |
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最小メディア幅 | 210mm (Twinロール 210mm×2本) |
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インク | 種類/色 | LUS-120 (C,M,Y,K) |
容量 | 1Lインクボトルマシン最大インク容量は各色3L | |
メディア厚み | 1.0mm以下 | |
ロール外径 | 大巻繰Φ250mm以下 / ロールホルダΦ180mm以下 | |
ロール重量 | 大巻繰100kg以下 / ロールホルダ25kg以下 | |
インターフェイス | USB2.0 | |
電源仕様 | AC200~240V±10% 50/60Hz ±1Hz 15A以下 | |
消費電力 | 3.6kW以下 | |
動作環境 | 使用可能温度:20℃~30℃、湿度35~65%Rh(結露なきこと) | |
外形寸法(W×D×H) | 5,410mm×995mm×1,440mm | |
重量 | 850kg |
※記載の仕様、デザイン、寸法などは、技術改善等により予告なく変更する場合があります。
◎販売開始
2015年11月
◎日本販売価格
950万円(税別)
◎販売地域
日本、中国、台湾、ロシア、韓国、東南アジア、東欧、中東、中南米、アフリカ
◎販売目標
300台/年間
◎お問い合わせ先
株式会社ミマキエンジニアリング
グローバルマーケティング部 所 康武
長野県東御市滋野字王子平乙1628-1
TEL:0268-64-2281 / FAX:0268-80-0041