水有り、及び水無し印刷時、網部・ベタ部にギザ目が発生します。(240)

掲載日:2014年9月8日

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:インキローラー

 

水有り、及び水無し印刷時、網部・ベタ部にギザ目が発生します。(240)
 
【概要】 水有り、及び水無し印刷時、網部・ベタ部にギザ目が発生します。対応策としては、印刷機械の回転を上げたり、下げたり、又、インキ練りローラのニップ圧を変えておりますが、不定期・不定位置・不形状のため、対応に苦慮しています。原因と対策は?

 【解決方法】
 印刷中にベタ部・濃い網部にギザ目が発生するのは、どの会社でも困っています。原因として考えられることは、
1.インキローラのセッティングが強過ぎる場合、特に練りローラと振りローラ間
2.インキ第4着肉ローラ(仕上げローラ)と振りローラ間が強すぎる場合
3.着肉・練りローラのゴムの表面がツルツルになった、グルージングを起こしている事
4.インキの流動性が悪い場合(インキが硬い時)、等が考えられます。

ギザ目の発生原因は、
 第3・第4インキ着けローラの上の振りローラと、その上の練ローラ間のセットが強いとローラニップ間でインキが留まり、振りローラの死点(デットポイント)の時に、その留まったインキがドーっと下へ流れて発生するようです。
 特に、練りローラと、着けローラのグレージングがひどい時に目立ちます。

 対策として、
1.振りローラと、その上の練りローラのニップ巾を軽くする。(3mm程度)
2.第4着けローラと、振りローラのニップ巾を、菊全で2.5・菊半で2.0mm程度にする。
3.インキを軟らかくする。軟らかくするのにニスの使用は不可、腰切りコンパウンドを3%程度いれる、または、レジュウサーを5%程度加えて良く練りこむ。
4.水無し平版の場合は、オロテックス5040(商品名)を3~5%入れて、良く練り込む。
 5.インキゴムローラの交換か、グレーズリムーバー等でグレーズを除去する。

 以上のことが考えられます。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)