アミ部分で、クワエ中央部が薄く、周辺部が濃い濃度ムラが出るのはなぜですか?(254)

掲載日:2014年9月11日

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:ダンプニング

アミ部分で、クワエ中央部が薄く、周辺部が濃い濃度ムラが出るのはなぜですか?(254)

【概要】
アミ部分で、クワエ中央部が薄く、周辺部が濃い濃度ムラが出るのはなぜですか?

 【解決方法】
 網の印刷でクワエ中央部が淡くなり、両端が濃くなる原因として考えられることは、 版面水上がり量の不均一が考えられます。水上がり量の不均一になる原因は調量ローラ(ゴムローラ)の変形とゴムの硬度アップです。調量ローラの中央部の変形(細くなる)によって、版面への水上がり量が多くなるために淡くなる濃度ムラは頻繁に発生します。対応としては、調量ゴムローラを交換することです。

 特に湿し水にIPAなどのアルコール類を使用すると、調量ゴムローラの硬度は上がり、変形は速まります。アルコールの濃度が高い程ゴムローラの変形は速まります。その他に考えられる事は、ブランケット胴のムラですが、これは無いでしょう。
また、インキ着けローラの細りによる着肉不良もありますが、これは、版面でのニップ巾を調べればすぐに判明します。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)