紙ムケと紙取られの区別(068)

掲載日:2014年9月14日

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:パイリング・紙むけ・ヒッキー

 

紙ムケと紙取られの区別(068)

【概要】
 紙ムケと紙取られは対策も非常に類似していますが,紙ムケのひどいものが紙取られと考えて良いのでしょうか?

 【解決方法】
 紙ムケとは,印刷時インキのタックが大きかったり,また,印刷用紙の表面強度不足や,塗工層の接着力不足などの原因で,紙がムケることです。対策としては,インキのタックを下げます。また,乾燥助剤としてのドライヤを入れ過ぎると,インキがしまり,同様になるので注意が必要です。
その他,印圧(過圧)をチェックします。古いブランケットを使用しているならば取替えます。古くなると,ブラン表面が平滑になり,その為インキ保有量が減り,かえってインキを盛りすぎてしまうからです。
 紙取られはベタ刷りの後,ブランケット上のインキが乾きその状態で紙を通した時に,インキがベタつき、紙がブランケットに取られたり,爪の圧の調整が不良の為に紙が取られる時のことを言います。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)