※本記事の内容は掲載当時のものです。
印刷技術情報:パイリング・紙むけ・ヒッキー
ヒッキーが目立つ(067)
【概要】
1胴目はスミを2胴目にアイを入れて印刷していますが,ヒッキーが目立ちます。もう少し紙離れの良いブランケットを使用したほうがよいのでしょうか。インキはやわらかな物を使用しています。
【解決方法】
ヒッキー(中心部にインキが付着した小さなドーナツ状の白点)の原因と対策は次のとおりです。
(1)インキローラが古くなると,ゴムローラ表面やゴムローラ端についたインキカス等が再び剥離され,印刷面に運ばれてしまう。
→インキローラ表面がツルツルに見えるようになったら,ローラの交換時期です。
(2)インキローラのセッティング不良
→ローラ間,ローラと版胴間の各ニップ巾をもう一度確認し,適正量に調節する。
(3)版面表速とダンプニングローラ表速が等しいのでゴミが取れにくい。
→ダンプニングローラの表速(表面速度)を3%ダウンさせるようにして,改善した例もあります。但し,この際には,ギヤの摩耗が激しいので,沢山のギヤをストックをしていました。
また,紙離れの良いブランケットはどちらかというと,網点品質が良くないのでおすすめできません。
「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。
(印刷情報サイトPrint-betterより転載)