アイデア印刷術 2.立体視印刷〔1〕

掲載日:2014年9月18日

※本記事の内容は掲載当時のものです。

アナログ博物館:アイデア印刷術  2.立体視印刷〔1〕

 

立体視印刷〔1〕

裸眼視と特殊メガネ視に大きく2つに分かれる。今回は,前者を重点的に解説する。

さまざまに活用される裸眼視技術
 立体視の裸眼視技術は,その機能にとどまらず,さらなる分野として偽造防止,本,カタログ,プレミアムの装填で実用化されたほか,化学分子構造の発表資料,携帯電話モックの表現(変化画像)へと拡大している。携帯電話本体ではパララックスも実用化されている。

1. ホログラム印刷技術の概要

ホログラムは廉価大量複製を可能とするレインボーホログラムと,感光材料にそのつど露光して作成するリップマンホログラムに分かれる。さらに透光用途と反射用途がある。1948年イギリスのDennis Gaborが光の干渉現象を利用した記録原理を考案,1960年に実用化された。
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●ホログラムの撮影原理(図1参照)
 被写体の表面から反射した光を,光の干渉現象を利用することでそのままフィルム全面で受け,それぞれの部分から来る光の方向をフィルム面全体に,元の被写体から送られてきた光と同じ光の状態をそのまま忠実に記録し再現させる。
 下図のように2光束のレーザを用い,被写体を照明すると,この2つの光線が干渉し合って,フィルム面には干渉縞が記録される。被写体から反射した光は,被写体の形状によってレーザ光線の位相が少しずつズレており,このズレがこの被写体の3次元情報をもっている。でき上がったホログラムは,ただの干渉縞が写っているだけであり,これに光を当てると,元あった場所に本物と見間違えるような立体画像が再生される。
この撮影フィルムをレーザ3原色で3回露光するとリップマンカラーホログラムができる。 このフィルムを金型に直しCD作成のようにプレスしたフィルムがレインボーホログラムとなる。

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(印刷情報サイトPrint-betterより転載)