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惰性や経験だけでデザインすることをやめて、ゼロ発想で仕事を捉え直し、創造的に構築していく積極的デザインを行っていこう。
デザインとは何か
グラフィックデザイナーの和田義徳氏は「デザインとは情報を可視化するもの」「デザインの基本は設計能力」と述べています。
デザインというと感性が決め手と考えがちですが、グラフィックデザイナーとしての長年の経験と、デザイン講座などで後進を指導してきた経験から、デザイン力を訓練できることを熟知されているのでしょう。
「情報をグラフィック表現として再構築することがデザイン」との考えから、JAGAT通信教育「考えるデザイン講座~説得力は企画力」では、そのプロセスで必要となる人間心理に基づくコミュニケーションルールや分析といった手法を具体的に示しています。
和田氏はまた「説明責任」の重要性を強調されています。デザインは芸術ではなく、発注者の明確な制作意図があります。それをどう解釈し、具体的表現に落とし込んだかを説明することがデザイン制作に携わる人(営業も含め)の責任であると述べています。
以下に本講座の開講に寄せる和田講師の言葉を紹介します。
「考えるデザイン講座~説得力は企画力」で実現したいこと
この講座では表題のとおり「考える」ということをとても大事にしています。逆に言うと惰性や経験だけでデザインすることをやめて、一つひとつの仕事ごとにゼロ発想で捉え直し、創造的に構築していく積極的デザインを行っていこうということなのです。
漫然と人と同じことを行うだけというのでは良いデザインはできません。ビジネス面からみても独自性を欠いた作品ではお客様に満足していただくことはできないと思います。
そして何より自分自身が楽しく有意義な仕事をすることができません。
ですからこの講座では「考える」ことを第一に重視しています。
デザインの工程は幅が広くもちろんある種の作業や手順など標準化することで効率を高めることのできる部分はどんどん標準化し効率を高めていくべきでしょう。
しかしいわゆるクリエイティブ分野のように効率より品質や独創性が重視される段階もあって、ひとまとめにくくってしまうことはできないのです。
こうした工程や段階をしっかり意識することも「考えるデザイン」の一部だといえるでしょう。
こうして「考える」という姿勢が身につけばそれは必ずみなさまの有力な武器となるはずです。
また、「考えるデザイン」のためにはいくつかの道具が必要です。マーケティング等についての知識や、図形の及ぼす心理的な効果や色彩の知識など様々な知見はみんな役に立つ大事な道具です。講座ではもちろんすべてを挙げることはできませんがいくつかのこうした道具の例が登場します。
道具はもちろん使わなくては意味がないので実際の仕事でどんどん使っていきましょう。
■関連情報
JAGAT通信教育「考えるデザイン講座~説得力は企画力 」2014年7月新開講!
クライアントの要求をどう理解し組み立て、デザイン表現するか、
そのプロセスの論理的な考え方や基本ルールを実践的に学ぶことができます。