福島:商業,出版,事務
今年に入って売上高はやや上向きで推移しています。しかし内容はあまり良くなく,利益幅は全くもって小さい。最近の印刷料金の価格破壊による熾烈(しれつ)な競争は3年後,5年後の印刷業界のあり方に警鐘を鳴らしているのでは。将来の印刷業界を担う次代の人たちに美田を残すことはないが,回復不能な荒田を残してもいけないと思う。
茨城:商業
年度末納品の仕事や新年度向けの見積もりが動き出してきたようであるが,受注価格は低価格のままで,なかには材料費すら確保できないのではと思えるような金額で落札される物件もある。受注件数を増やさないことには増収は望めそうにないが,競争はかなり激しい。
千葉:商業
官公庁需要が減り,ロットも小さくなっていく。近隣でも倒産や廃業が昨年は3件,今年もいくつかあるようだ。当社でも高齢化が進んでいるので,5カ年計画を策定して対応していきます。
東京:製版
納品時間のない仕事と価格の安い仕事ばかりで前途多難です。商売に希望がもてなくなってきた。個人的にも血圧が高くダメです。
東京:商業
最近は得意先において,印刷会社を価格だけで評価するところと,品質面を重視するところの二極化が進んできているように思います。真に技術や品質の評価をしてくれる主要得意先よりの当社への評価は大手より高く,そのような上位得意先からの受注件数・金額は前年より伸びています。
石川:商業
価格下落,官公庁発注量激減,値下げ競争激化,水面下でネット発注や事務用通販の利用がある。
富山:出版,事務
組織変更・再編成など活発な試行錯誤を繰り返し,品質・環境・コンプライアンスなどの体制を変更しました。しかしながら,それに伴う教育などが追いつかない状態です。今も受注高は低迷していて,体質強化のみが進んでいる昨今です。
大阪:商業
3月はとにかく忙しい。納期に追われる毎日です。
和歌山:商業,事務
昨年同月と比較するとマイナスの幅が小さくなってきています。徐々に回復の兆候が見られますが,低価格は変わりありません。3月21日からの用紙値上げが気がかりです。
山口:商業
用紙・PS版などの値上げ要請は来ているがまだ受諾はしていない。山口県は首都圏の景気変動の影響を受けづらく,首都圏が良くても大して良くなく,悪くてもさほど悪くないことが多い。現在は悪い状況が続いている感じで,良い話は全般的に聞かない。ますます小規模印刷会社にとっては苦しい状況だと思う。山口は素材型の化学産業が多いので、そのようなメーカーを顧客にもつところは悪くないようだ。第3次産業が活性化すると全体に底上げされてくると思うのだが。広島・福岡辺りは回復してきているようで,地元はともかく近隣県からの受注は増えている。
岡山:商業
各社の版材仕入れ総額が上がってきているのは,資材単価の値上げもあるが、小ロット化に対応している部分も大きいのではないか。2〜3月はコストダウンによって黒字化を達成して,減収だが増益は確保できた。受注は伸びない中,Web系は昨年の倍近くに伸びている。
沖縄:商業
観光は好調,沖縄への入域者数は増えているが旅行単価は下がっている模様なので,もうかっているのは旅行会社と航空会社と言われ,地元のホテル業界もなかなか大変なようだ。諸資材が値上げされたとしても,これを全額顧客に転嫁するわけにもいかないのでどうするか。
(「2006年3月度 印刷業毎月観測アンケート」より)
2006/06/22 00:00:00