北海道:商業,出版,事務
道庁が昨年4月に導入した最低制限価格制度は,導入前と較べ,正しく積算して見積りを作成する印刷会社にとって若干有利に働いているように思います。近郊はドーナツ化が進み,中心街はシャッター商店街化して町は元気がありません。現場の稼働率は高くなく,昔から「印刷業は28が悪い」などと言いますが,落ち込むことの多い8月の対策を考えています。
新潟:出版
官製談合問題により,県・市の入札(出納課)関係の意見交換会が予定されています。問題への対応のため,県・市の発注が一時ストップされるとのことです。
福島:商業,出版
3月までは比較的順調だったが,4月以降は当地の景気は冷え切っている印象。品質を安定させるために印刷機に投資,同一メーカーで揃えたが仕事が埋まり切る状況ではない。出入りの紙卸商に聞いても,ここ数ヵ月の状況が良くないのは当社だけでなく他社も同じようだ。一時期動いた輸入紙も現在はあまり動いてないもよう。入札では全部外注の業者が自社の取り分を確保した上で,下請けの利益の出るとは思えない額で落札していく例もあると聞く。建設業界も似たような状況と聞くが,あちらの業界では他県などで生産を完結することがないので,官公庁需要はいくらかでも地元経済を潤すのだが。何らかの価格ルールが必要とする時期を迎えているのでは。
茨城:商業
一部では販売好調で景気の良い業種もあるが,どの業種も厳しい競争であるのは変わりなく,はっきりと二極化している。仕事がある良い会社に業者が集中し,激しい取り合いとなっているのも相変わらずで,数社の中から選択してもらうためには,他社より何か優れた部分を提案し続けなければ,シェアを増やすことはできない。
東京:商業
「日本経済は緩やかに回復」などと言っても個々の企業ではまた別の話。用紙値上げなどの価格転嫁は確かに難しいが,お客様との信頼関係が第一で,あくまでもコストは2番目のこと。信頼関係があれば仕事はいただけるはず。「全体に用紙価格が上がっているので」と説明しても,「よそはこの価格でやると言ってる」と言われたら終わり。コスト面よりむしろ,高付加価値化を考えるようにしたい。
千葉:商業
菊半5色機が本格稼動し始めました。営業・工場ともに戦略的に動くことが必要。特に工場は多能工化,内製化を進め,コストダウンを図ります。
岐阜:パッケージ
4・5・6月と3ヵ月は売上高前年比が1〜2%低下しています。
愛知:商業
組合では,用紙など材料の値上げについて,経営努力で吸収できない状況について語られています。
和歌山:商業,事務
ゴールデンウィーク以後のエアポケットは予想外に深く,後退を余儀なくされました。受注件数と売上高のアンバランスは,小ロット物の増加が主たる原因だと認識しています。最近は月ごとの好不調の波が大きく,足元の短期的な将来が読みづらくなってきています。少し前までは景気の波に連動していましたが,景気が悪いときは連動して売り上げが落ちる一方,良いときは連動しない印象があります。用紙価格は数%UPしましたが,価格転嫁は難しいところです。ところで,6月は巻き返しが期待できる見込みです。
沖縄:商業
新年度の利益計画を立てスタートしたのだが,滑り出しは良くない。新規開拓・深耕受注・生産効率UPで是が非でも掲げた目標をクリアしなければならない。
(「2006年5月度 印刷業毎月観測アンケート」より)
2006/08/12 00:00:00