大量画像データの一元管理と運用(研究会速報)
■デジタルデータを一元管理するソリューション
FatWire株式会社 営業部 マネージャー 竹橋 幹司 氏
CMS(Content Management System)に関する日本のユーザー動向を見ると、全体としてニーズが高まってきている。Webサイトのフロントの基盤としてCMSが必須と認識されてきた。また、コンテンツをアセットとして管理・活用することの必要性が高まっている。
商品DB、顧客DB、在庫DB、決済システムなど、バックエンドの基幹システム連携を要するCMS案件が増えている。一部上場クラスの企業の導入が本格化しており、Webデザイン/制作とSier両方の要素が求められている。
FatWireの製品構成は、静的サイトから動的サービスサイトまで拡張可能である。誰にでも簡単に使える操作性、高い拡張性(豊富なJSP/JavaAPI、後から項目を追加可能(FlexAsset)、基幹やDBとの柔軟な連携)、One to OneやECサイトまで拡張可能、グローバル対応、多言語対応、グローバルサポート、EIP統合がある。
コンテンツを一元管理し、ビジネスに幅広く活用できる。コンテンツとプレゼンテーションロジックを分離し、テンプレートを使用して、さまざまな用途にコンテンツを活用可能である。
Content Serverの特徴を以下にまとめる。
・普段使っているツールで簡単にコンテンツ編集できる
ITリテラシーに応じた画面を提供
ビジネスユーザーレベルでレイアウト変更が可能
・動的サイトやOne to Oneマーケティング,Eコマースサイトまで拡張可能
One to One(Engage、Analytics)
XMLによる他システムへのコンテンツ提供
・後からの機能追加、項目追加に十分耐えられる拡張性の高さ
JSPタグ、JavaAPIによる開発
基幹システムなどの他のシステムとの連携が可能
FlexAssetによる柔軟なデータモデル(後から項目追加可能)
・シンプルなライセンス体系
サイト数、ユーザー数、テンプレート数、ページ数、アセット数に制限無し
・グローバル対応
マルチ言語対応、世界各国でのサポート
国産ベンダーのCMSではグローバル対応ができない
■大量画像データを扱うストックフォトサービスの技術
株式会社アマナ 取締役 クリエイティブ・ディレクター 児玉 秀明 氏
アマナグループのビジネスモデルは、オーダーメイド・ビジュアルのビジュアルコンテンツ企画制作事業と、レディメイド・ビジュアルのストックフォト企画販売事業がある。具体的には、ストックフォトソリューションサービスをはじめ、写真制作、デジタル画像制作ソリューションサービス等がある。
アマナグループは、アマナグループ企画制作系16社、ストックフォト企画販売系6社があり、規模が拡大している。
ビジュアルソリューションのポータルサイトamana.jpは、2006年末予定を次のとおり試算している。
・掲載コンテンツ数:100万点
・登録ユーザー数:80,000人
・月間ページビュー数:2,000万PV
ストックフォトコンテンツは、ドキュメンタリーフォトから自然科学、風景、ニュース、コマーシャル、ファインアート、著名人等々、多彩な写真コンテンツをコレクションし、幅広く多彩な写真コンテンツを有している。
コンテンツのデジタル化に際しては、作家名、作品タイトル、モデルリリース・プロパティーリリース、規制条件などの情報チェックをはじめ、キーワーディング、キャプション(日本語、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語)付加をおこなっている。
外国人作家のなかには、原子力やたばこ関係のビジュアルには使用しないでほしい等の規制条件を付加する場合もある。
画像情報の共有によって、多方面で有効活用するためのサービス、ADAM(amana digital asset management)を提供する。画像検索・閲覧・管理、ユーザー管理など検索機能に特化したADAM oneから、カスタマイズしやすいADAM Limited Edition、商品関連管理機能やカタログ自動生成機能をもつADAM standardの3シリーズがある。コンテンツの二次利用には、著作権管理が問題になる。
また、業務提携した桜井グラフィックシステムズの印刷業界向けコンテンツ配信サービス「S-PAS」に、Imagegateを提供するなど、印刷会社との結びつきも深めている。
今後のコンテンツビジネスは、TVやWeb、iPODなどの携帯端末、大型プリンタ、印刷素材など、ビジュアルの消費拡大に伴うストックフォトコンテンツの有効性が期待される。
当社では、ストックフォトのコンテンツを数百万点保有しているが、欲しいコンテンツをタイムリーに検索できなければ意味がない。したがって、キーワード検索、カテゴリー検索、ブランド検索、作品番号検索、作家別検索、目的別検索をはじめ、新たな検索として、ヒント検索、類似画像検索、感性検索などもおこないつつある。
また、エモーショナル・ビジュアルサーチ・エンジン(EVE)では、テイストマップに基づいた分類分けをしている。利用者は、テイストキーワード、カテゴリー、トーンを選択することによって、より求めていた検索結果を得ることができる。
2006/09/06 00:00:00