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絵で分かる!印刷物〜ピクトグラム活用 UD印刷事例その4

小川印刷株式会社 ユニバーサルデザイン事業部 部長 渡辺慶子

●ピクトグラムって何?

ピクトグラムとは、言語の代わりに用いる図形の総称で、「絵文字」「絵記号」とも呼ばれています。日本では、東京オリンピックの時に外国語に代わるコミュニケーションツールとして、多く開発されたと言われています。 「車椅子」「禁煙」「非常口」などは万国共通で使われているピクトグラムです(非常口のピクトグラムは日本のデザインが採用されています!)。

◇みなさんはいくつ分かりますか?

(1)案内所(2)身障者用設備(3)触るな(4)エスカレーター(5)リサイクル品回収施設
(6)非常ボタン(7)駐車場(8)トイレ(9)禁煙(10)非常口(JIS Z8210より)

● UD印刷と関係あるの?

情報の分かりやすさや言語の補足は、UD印刷の概念において大変重要です。印刷物へのピクトグラムの活用は、

など多くのメリットがあります。 デパートや駅、空港などの案内パンフレット記号、取扱説明書の危険マークなど、身の回りの印刷物にも効果的に活用されています。

●コミュニケーションとして期待

平成17年に、経済産業省が「コミュニケーション支援用絵記号デザイン原則規格」を制定しました(JIS TO103)。これは、文字や言葉のコミュニケーションが困難な人が、自分の意思や要求を理解してもらうための絵記号です。 規格は、学校の教材や公共施設の支援用具などに活用される予定です。 今後も障害のある人、高齢者、外国人など、多くの対象者への活用が期待されています。

※規格データは共用品推進機構のホームページから無償でダウンロード可能です。

◇直感的に分かりますか?

(1)分からない(2)歌う(3)買い物をする(4)勉強する
(5)手を洗う(6)お腹が痛い、お医者さんはどこですか?(JIS TO103より)

…次号は、国際的なUD印刷事例を紹介していきます!

音が出る印刷物〜アクセシブルPDF UD印刷事例その3
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印刷物にユニバーサルデザインを導入 その1
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『プリンターズサークル』12月号より

2006/12/06 00:00:00


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