本記事は、アーカイブに保存されている過去の記事です。最新の情報は、公益社団法人日本印刷技術協会(JAGAT)サイトをご確認ください。

どんな得意先が多いのでしょうか?

印刷界OUTLOOK2007(4)

2007年4月1日 印刷界OUTLOOK2007 一覧

●得意先上位は印刷、卸売・小売・飲食店

全印工連「平成18年度印刷業経営動向実態調査集計結果報告書」によれば、2005年中小印刷業の受注先の業種別売上高順位は、全国で1位が印刷業14.9%(前年比2.5ポイント増)、2位が卸売・小売・飲食店で14.7%(前年比0.2ポイント増)、3位が新聞・出版業で11.3%(同1.8ポイント減)、以下その他製造業8.9%(同0.4ポイント減)、その他サービス業8.0%(同1.5ポイント増)、広告・放送情報サービス7.6%(同1.2ポイント減)、官公庁6.6%(同0.4ポイント減)となっています。
長年トップだった卸売・小売・飲食店に代わり印刷業者間の取引が1位になり、その他サービス業が2つ順位を上げたほか、官公庁が7位に落ちています。しかし、上位業種の顔ぶれを見ると、卸売・小売・飲食店、新聞・出版、その他製造業は定着しています。

●地域差が出る上位得意先業種

以下は地域別の中小印刷業の上位得意先業種です。

・北海道:印刷(30.9%)、学校・各種団体(12.3%)、官公庁(8.5%)、卸売・小売・飲食店(8.2%)
・東北:印刷(17.8%)、広告・放送情報サービス(13.6%)、官公庁(12.1%)、卸売・小売・飲食店(9.3%)
・関東甲信越静:卸売・小売・飲食店(25.7%)、印刷(13.5%)、その他製造業(10.4%)、官公庁(9.6%)
・東京:新聞・出版(19.5%)、その他製造業(16.4%)、印刷(16.3%)、その他サービス業(8.3%)
・中部:食料品(20.4%)、卸売・小売・飲食店(11.9%)、印刷(11.8%)、新聞・出版(11.2%)
・近畿:卸売・小売・飲食店(14.9%)、印刷(13.2%)、化学・石油・石炭製品・ゴム・土石製品・窯業(10.7%)、その他サービス業(9.9%)
・中国:卸売・小売・飲食店(20.5%)、印刷(16.2%)、新聞・出版(11.5%)、その他サービス業(9.6%)
・四国:卸売・小売・飲食店(17.5%)、印刷(17.1%)、新聞・出版(16.0%)、その他製造業(7.3%)
・九州:卸売・小売・飲食店(24.3%)、広告・放送情報サービス(14.1%)、印刷(13.6%)、その他サービス業(11.7%)

東京は地場産業とも言える新聞・出版がトップです。大都市圏には有力民間企業が集中するためにそれらの業種が上位になっています。一方、地方では大都市圏に比較すると有力企業が少ないため官公庁や印刷が上位に来る傾向があります。


2007年4月号より

印刷界OUTLOOK2007 一覧

2007/05/02 00:00:00


公益社団法人日本印刷技術協会