新聞社や文芸出版社であれば、古くから文章の校正・校閲をおこなう専門部署があり、人手をかけて記事や文章の品質を高める努力をおこなっていた。
現在では、ITの急速な進化と普及によって、出版・印刷だけでなくあらゆる企業や団体においても、情報発信の品質が重要視されるようになっている。例えば、情報発信や出版業務を効率化する観点から、表記や用字用語の統一などにより赤字を削減することが必要とされている。また、外部への情報発信に伴うコンプライアンスやリスク管理の観点からも、文章の品質が重要視されている。
しかし、Webなど情報発信の機会が増え、また情報がデジタル化された現在、人手による校閲ではスピードやコスト面で大きな限界がある。また、日本語の言語特性から、表記のゆれや不適切な言いまわし、用字用語の統一、省略語の乱用など、文章校正・校閲は複雑な処理が必要である。そのため必要とされているのが、日本語変換のための専用辞書や文章校正支援ツールとそれらの共有である。
今回のミーティングでは、永年にわたり日本語ワープロを開発してきたジャストシステムに、文章校正支援ツールが重要となった背景、文章校正の技術と最新動向について話を伺う。
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