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印刷関連市場、資材統計から見る景況

主要印刷市場および製版印刷材料の出荷販売量から見る2007年3月の景況報告


市場動向

3月の書籍雑誌推定販売金額前年比は3.2%減で6カ月連続の前年割れになった。書籍が3カ月連続マイナス(1.8%減)となり、雑誌は4.7%減と相変わらず大幅に落ち込んでいる。ただし、書籍の販売部数は0.3%増である。月刊誌のマイナスが続いており、その幅も2004年の1.3%減から2005年の1.5%減、2006年5.2%減、そして2007年1〜3月は6.5%減と拡大している。逆に週刊誌はマイナスだがマイナス幅には縮小傾向が見られる。2007年1〜3月の販売部数前年比は2.9%減。

3月の広告業売上前年比は0.3%減で2カ月連続の前年割れになった。不振が続くマスコミ4媒体だが、3月はテレビが1.0%増とプラスに転じたものの、シェアの大きい新聞が5.1%減となり、雑誌(2.6%減)、ラジオ(7.0%減)ともに前年割れで全体としては1.2%減、10カ月連続の前年割れになった。好調なのは交通広告(2.7%増)で7カ月連続のプラスになった。SP・PR・催事企画も3月はプラスだったが動向は不安定である。折込・ダイレクトメールは2.3%減で3カ月連続の前年割れ。

仕事の状況

3月の一般インキの出荷販売量前年比は3.5%減で1月から3カ月連続の前年割れになった。主力の平版インキは0.9%増で、6カ月連続のプラスである。2006年10月〜2007年3月までの6カ月の前年比平均は2.3%増で、その前の半年が2.1%増であり順調に伸びている。一般インキでシェア第2位のグラビアインキの前年比は5.8%減で3カ月連続の前年割れである。2006年10月以降のグラビアインキの前年比平均は2.0%減でその前の半年間の0.4%増に対して落ち込んでいる。

3月の印刷・情報用紙の出荷販売量前年比は2.8%増であった。非塗工紙(1.1%増)、微塗工紙(2.9%増)、塗工紙(4.1%増)ともに前年を上回った。2006年度下期の半年間の前年比平均は1.3%で順調に伸びている。同様に品目別に見ると、非塗工紙は0.5%増でその前の半年間の1.5%減から回復。一方、微塗工紙は0.5%減で上期の2.5%増から落ち込んでいるが、塗工紙は上期の1.5%増から下期は2.5%増とプラス幅が拡大している。景気回復の影響との話が聞かれる。

(「JAGAT info2007年7月号)

2007/07/24 00:00:00


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