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印刷関連市場、資材統計から見る景況

主要印刷市場および製版印刷材料の出荷販売量から見る2007年4月の景況報告。


市場動向

4月の書籍雑誌推定販売金額前年比は0.0%で、7ヶ月連続の前年割れを免れた。書籍が4ヶ月連続マイナスの△4.8%、逆に雑誌は3.9%と20ヶ月ぶりに前年を上回った。雑誌のプラスは2006年4月に△13.3%という非常に大きな落ち込みをしたことの反動である。書籍の落ち込みは廉価本へのシフトによるものである。書籍の平均単価格は2002年の1192円が、2003年1212円、2004年1217円と上昇したが、以降、1191円、1174円と急速に低下、2007円1月〜4月は1206円になっている。

4月の広告業売上前年比は0.1%。昨年12月以降、いずれの月も±1.0%以内での動きである。4月は、マス4媒体が11ヶ月ぶりでプラス(0.1%増)になった。新聞の落ち込み(△1.3%)が小さい中でテレビが1.7%増になり、雑誌、ラジオのマイナスをカバーしたからである。SP関係では折込・DMが△9.6%と大きく落ち込み4ヶ月連続の前年割れ。逆にSP/PR/催事企画は3ヶ月連続のプラス(1.0%増)、交通広告も8ヶ月連続プラス(0.6%増)だった。インターネット広告は11.5%増。

仕事の状況

4月の一般インキの出荷販売量前年比は△1.2%で4ヶ月連続の前年割れ。主力の平版インキも△0.5%と7ヶ月ぶりに前年を割り込んだ。平版インキは、昨年10月、11月は3%台で伸びたが、その後伸び率は鈍化傾向にあり、4月のマイナスに繋がった。2007年に入って下降線にあるようだ。グラビアインキは△1.6%となり4ヶ月連続の前年割れ。昨年10月以降、樹脂凸版インキは好調だったが、この4ヶ月はプラスマナスの繰り返し(4月は4.0%増)で推移している。

4 月の印刷・情報用紙の出荷販売量前年比は0.9%増であった。5ヶ月連続で前年を上回っている。非塗工紙は0.1%増でほぼ横ばい、微塗工紙は3月の2.9%増から一転して△2.0%、塗工紙は順調で5ヶ月連続プラスの2.9%増であった。非塗工紙は、多少のプラスマイナスはあるが全種ともほぼ前年並みであった。一時、上り調子一辺倒で伸びた微塗工紙は、昨年夏以降、プラスマイナスの繰り返しで推移。塗工紙は、4月もコート紙が他に比べて高い4.4%増になった。

(「JAGAT info 2007年8月号」より)

2007/08/27 00:00:00


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