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Web入稿とXMLデータを活用したマニュアル制作(速報)

株式会社フィット 代表取締役社長 藤原広光
フィットの概要・事業

株式会社フィットは、キャップエースを開発していたエルダの出身者が設立し、印刷会社向けの組版システムの開発・販売からスタートした。その後、高度な日本語組版技術とXML技術をベースにソリューション提供をおこなっている。
例えば、東京文久堂が運営している個人出版サービス「ぷりパブ」は、フィットがシステム構築を担当している。これは、一般個人の方が1冊1,800円くらいで本を出版することができるサービスである。

マニュアル作成支援システム

現在、力を入れているのは、マニュアル作成支援システムである。製品マニュアルの自動編集をASPとして提供しており、編集工程の自動化を図っている。
このシステムにより、マニュアルの製作コストを10分の1へと劇的に下げることができる。

ドキュメントデータとしてXMLを採用するので、Webなど、2次利用、3次利用も容易である。独自の日本語組版エンジンを採用しており、文書のクオリティが高い。Webブラウザからデータ入力等をおこなうので、専門オペレータも必要ない。データをサーバで一元管理しているため、デザインの一貫性も保持される。

あるメーカーでは、700〜800ページ規模のマニュアルを年間200本制作している。
従来のDTP工程では、マニュアルの元になる原稿は開発チームの人やテクニカルライターが書き起こしている。そのテキストをディレクターが現場に流し、DTPオペレータがレイアウトをおこなう。レイアウト結果について何度も校正と修正を繰り返し、マニュアルを制作していく。
現在は、大手メーカーになればなるほど、Web上でのヘルプ(オンラインマニュアル)も制作することが多い。そうすると、Web用のレイアウト編集が必要となる。そのため、コストや時間もかかる。

われわれのマニュアルシステムを介した場合、Webブラウザの入力インターフェースがあり、例えば開発チームが遠方にあっても、簡単に入力することが出来る。
自分の担当範囲の入力を終えると、その部分のDTP編集結果が2、3分後にメールで通知され、すぐさま校正が完了してしまう。
全体の編集が終了すると、目次・索引も自動生成することができる。

データはXMLとして保管されているため、スタイルシートを適用することだけで、Web上でのヘルプ(オンラインマニュアル)にもなるし、CD-ROMとして配布することも容易である。

(2007年9月)

2007/09/28 00:00:00


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