主要印刷市場および製版印刷材料の出荷販売量から見る2007年6月の景況報告。
6月の広告業売上前年比は△1.4%であった。4月に11ヶ月ぶりでプラス(0.1%増)になったのも束の間、5月、6月と2ヶ月連続の前年割れになった。マス4媒体のマイナス(△5.7%)が大きい。テレビが△4.0%、新聞△8.8%、雑誌△8.7%、ラジオ△7.8%といずれも大きく落ち込んでいる。6月のSP関係は、SP/PR/催事企画(△0.2%)を除いて持ち直してきている。特に、屋外広告は10.8%の大幅増であった。意外なのはインターネット広告で、3.8%増と小幅な伸びに止まった。
6月の印刷・情報用紙の出荷販売量前年比は2.8%増で7ヶ月連続で前年を上回った。インキの動きと対比すると値上げとの関連が想像される。非塗工紙は△1.6%となり2ヶ月連続の前年割れ。逆に、一次低迷した微塗工紙が5月(2.0%増)、6月(6.5%増)と好調だった。塗工紙は6月も4.7%増と好調であった。2007年上期で見ると、印刷情報用紙全体は1.6%増と順調に伸びた。牽引役は塗工紙(3.3%増)で、一時とは逆に、景気のプラス面として、微塗工と軽量コートからコートへのシフトが進んだためと思われる。
(「JAGAT info 2007年10月号」より)
2007/10/22 00:00:00