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印刷関連市場、資材統計から見る景況

主要印刷市場および製版印刷材料の出荷販売量から見る2007年12月、および2007年の景況報告。


市場動向

12月の書籍雑誌推定販売金額前年比は7.5%の大幅減となり、2007年通年では2兆853億円、前年比3.1%減に終わった。書籍が3.2%減、雑誌が3.1%減であった。書籍は、『ハリー・ポッター』が出なかったことに、売れ筋が教養新書、エンターテインメント本、ケータイ小説といった廉価本に集中したことが重なった。雑誌はインターネットのマイナス影響だけでなく、興味を持った内容が掲載された号だけ買う、という読者の傾向が反映した結果である。

12月の広告業の売上前年比は1.7%増であった。6カ月連続で前年を上回った。良いのはSP・PR・催事企画(22.2%増)とインターネット広告(40.7%増)でいずれも高い伸びを続けている。2007年は広告業全体の売上前年比は1.0%増であったが、マスコミ4媒体はすべて前年割れである。テレビは0.7%減だが、ほかはいずれも5%以上のマイナス成長。SP関係ではSP・PR・催事企画(7.6%増)が大きく伸び、屋外広告(1.0%増)、交通広告(2.2%増)は順調であった。インターネット広告は23.9%増である。

仕事の状況

12月の一般インキの出荷販売量前年比は0.05%増でほぼ横ばいでの推移になった。シェア50%弱の平版インキが0.1%増、シェア第2位で全体の3分の1を占めるグラビアインキが1.1%減という中で、金属インキが2桁で伸びたので、全体としては横ばいになった。2007年通期の一般インキ出荷販売量は0.1%減のほぼ前年並みで終わった。中小印刷業にとって最も関連の深い平版インキは1.3%増でそれなりに伸びている。ただし、2006年における前年比は、前者が0.7%増、後者が1.5%増だったから伸び率は鈍っている。

12月の印刷・情報用紙の出荷販売量前年比は、0.2%増で3カ月連続のプラスになった。非塗工紙(3.5%減)、塗工紙(0.7%減)は前年割れだが、微塗工紙が8.5%増と大幅に伸びて全体のプラスに貢献した。2007年を通してみると、印刷・情報用紙出荷販売量の前年比は1.2%増と順調に伸びた。内容を見ると、非塗工紙は1.5%減の前年割れになったが、塗工紙が1.8%増と順調で、微塗工紙は大きく伸びた(5.4%増)。フォーム用紙は2年連続マイナスの3.2%減であった。

(「JAGATinfo2008年4月号」より)

2008/04/22 00:00:00


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