第5回アジア印刷技術情報フォーラム(The 5th Forum of Asian Graphic Arts Technology; 以下第5回FAGAT)が,去る9月15-17日まで,雨季も終わりを迎えたフィリピン・マニラ(マニラ・ダイヤモンド・ホテル)で開催された. 諸般の事情から今回欠席をしたマレーシアを除く6カ国(日本, 中国, 韓国, シンガポール, タイ,フィリピン)から総勢約80人が参集した.
6カ国の印刷産業代表が集結 | 各国の会長と下院議員・Hon.Leonardo Verceles Jr. |
◇場所: | マニラ・ダイヤモンド・ホテル | ||
◇期間: | 9月15日(金) | 各国代表者による昼食会とプレスコンファレンス | |
オープニングセレモニー | |||
第1回技術小委員会 | |||
第5回FAGAT総会 | |||
歓迎パーティ | |||
9月16日(土) | 各国情報交流会(フィリピン,中国,日本,韓国) | ||
プリンテックマニラ2000視察 | |||
9月17日(日) | 各国情報交流会(マレーシア<代読>, シンガポール,タイ) | ||
ファイナルセレモニー | |||
お別れパーティ | |||
◇主催国: | フィリピン/Philippine Printing Technical Foundation | ||
◇参加国: | 中国/中国印刷技術協会 | ||
日本/日本印刷技術協会 | |||
韓国/大韓印刷情報産業協同組合聯合会 | |||
マレーシア/Malaysia Printers Association | |||
シンガポール/Master Printers' Association | |||
タイ/The Federation of Thai Printing Industries | |||
◇統一テーマ: | アジアブロックの印刷産業における基盤構築と協調のあり方-各国の役割 |
【9月15日】第5回FAGAT開幕
●オープンセレモニー(13:30 Manila Diamond Hotel,
Ballroom) マニラ湾を望む27階建てのマニラダイヤモンドホテル・ボールルームにてオープンセレモニーが行われた.
各国の参加メンバーが紹介され,今回の議長を務めるMelanio Torio氏から開会宣言が述べられた.
続いてフィリピン下院議員のHon.Leonardo Verceles
Jr氏から 『フィリピンはIT技術の知識を持った若い技術者が育っているがインフラが未整備のため活用の場がないのが現状.
現在のIT技術による大きな変革はグーテンベルグ以来のことといっても過言ではないでしょう.
政府も外国資本が入りやすいよう法律をかえるなどいろいろな政策を考えている. マルチメディアの中に占める印刷は大きく,
これからのニューエコノミーの中で印刷が貢献できるようFAGATでのいろいろな討議に期待しています』 との挨拶が行われた.
● 第1回技術委員会(14:30〜16:15
27Fギャラクシールーム) ●第5回FAGAT総会(16:15〜17:30 ) ● 歓迎パーティ
【9月16日】情報交流会
● 情報交流会で各国の講演を聞く日本・中国からの参加者達
●プリンテックマニラ2000の視察(開催期間9/13-16)
【9月17日】情報交流会2日目
● シンガポールの会長Mr.Jan Ongに手渡されたFAGAT旗 ●ファイナルセレモニー ●さよならパーティ
2000/10/26 00:00:00
かねてから懸案であった技術委員会の第1回会合が開かれた. まず,議長の選出があり,
JAGATの斎藤不二男常務理事が務める事になった.同委員会は,各国から1名ないし
2名委員が継続的に参加することになっている.
議題
参加国
1)中国
代表4人
2)日本
代表2人
3)韓国
代表3人
4)フィリピン
代表4人
5)タイ
代表3人
6)シンガポール
代表3人
7)マレーシア
欠席
(1)参加国メンバー紹介:フィリピン
(2)技術委員会委員長の選出
討議結果 -
参加メンバーで互選した結果,JAGAT斎藤不二男が選出された
(3)技術委員会運営方法の確認:委員長
討議結果 -
日本から過去に本委員会の運営方法につき提案した案を基に再度,委員会の「趣旨」「性格」「取り上げるテーマ」「内容例」「運営方法」を提示確認した.
なお,運営をスムーズに行うために各国の継続メンバーを明確にする必要が改めて確認された.至急リスト化する事にした.
(4)各国からのテーマ提案の討議
a.各国にとって最も興味のあるテーマ
b.第6回FAGATで取り上げるテーマの選択
討議結果
-
今回の委員会にテーマを持ち込まれたのは日本7件,フィリピン4件だけであったため,今回はテーマ選定は行わず,取り上げるテーマの例などを日本から紹介し,意見交換をした.
その結果,改めて各国にテーマ案の提出をしてもらうことにした.方法は日本で提出用紙を考案,配付,回収し,その後,集約し絞り込む.
内容は委員会で取り上げる範囲(作業交流を進めるに当って)に沿って
1)
印刷業界が互いに努力することで解決できる問題点
2)
規則など業界だけでは解決できない問題点の2つに分けて整理する
(5)その他 −
今後の委員会の進め方
委員会を円滑に進めるために以下の事を合意確認した.
討議内容 -
各国の意見のやり取りをファックス,手紙で行っていたのでは時間的ロス,リライトの無駄が発生する.可能な限り電子情報での取り扱いを進める.
そのために「FAGAT-HP」を立ち上げる事も研究する.
議題
参加国
1)中国
代表4人
オブザーバー1人
2)日本
代表4人
オブザーバー2人
3)韓国
代表3人
4)フィリピン
代表4人
5)タイ
代表3人
6)シンガポール
代表3人
7)マレーシア
欠席
(1)
参加メンバー紹介:議長(Melanio Torio氏/フィリピン)報告
(2) 収支報告
:今回の運営に100万ペソ(約2.5万米ドル)
(3) 技術委員会報告
:技術委員長・日本の斎藤不二男より第1回技術委員会開催の報告
(4)第6回FAGAT主催国の選出:
(5)メンバー拡大について:
(6)各国間の事務連絡方法に関するルールの徹底
夜はマニラの中心街マカティ地区のDusit Hotel NikkoにあるMezzanine
Paulaner Brauhausにて歓迎パーティが催され,懇親を深めた.
フィリピン
「基調講演:「IT21で前進するフィリピンの印刷」
ELEANOR.DE GRACIA氏(Philippine Printing Technical
Foundation・会長)
中国
「中国の印刷産業の発展とASIAN印刷企業との協力」
WU WENXIANG氏(中国印刷技術協会・会長)
日本
「日本の印刷産業の現況とFAGATの課題」
塚田益男氏(日本印刷技術協会・最高顧問)
韓国
「印刷産業におけるBtoB E-コマース」
JICK-SEUNG KIM氏(大韓印刷情報産業協同組合聯合会・会長)
ワールドトレードセンターにて,第7回のInternational
Print, Graphic Arts and Sign-Making Technology
Exhibition(プリンテックマニラ2000)が開催されており,
FAGAT各国のメンバーは30分から1時間程度の視察を行った.
同イベントはクイックプリントを中心にした約40余りのメーカー・ディーラーが出展.
Philippine Printing Technical
Foundation(PPTF)とScreenprinting and Imaging Graphic
Association of the Philippines(SIGAP)との共催.
マレーシア
「マレーシア印刷産業の競争の利点」(代読)
RICKY TAN SOO HUAT氏(Malaysia Printers
Association会長代理)
シンガポール
「印刷と情報産業の未来」
TOON SANTEN氏(Print&Media
Association,Singapore委員会委員)
タイ
「E-コマース,タイの次世代印刷・出版ビジネスについて」
ARAN HANSUEBSAI(チュラロンコン大学理学部・画像・印刷技術科 教授)
各国の発表が終わり,ファイナルセレモニーへと移る.
主催国フィリピンのPPTF(Philippine Printing Technical
Foundation)より,「JAGAT-小森ファンド」説明が詳細に行われ,感謝の意が述べられた.
そしてJAGAT大熊暁三会長よりPPTF会長のMs.GRACIAに9,300米ドル(100万円)が手渡された.
議長のMelanio
Torio氏より, 第6回FAGATが2002年にシンガポールで行われることが参加者に伝えられ,
3日間に渡った第5回FAGATは閉会した.
夜,19:00より27Fギャラクシールームで, アットホームなサヨナラパーティが催された.
各国の記念品の交換とフィリピンからシンガポールにFAGATのシンボルフラッグが手渡され, 2001年の北京・世界印刷人大会,
そして2002年のシンガポールでの再会を誓って乾杯, 蛍の光を全員で合唱しお別れとなった