本記事は、アーカイブに保存されている過去の記事です。最新の情報は、公益社団法人日本印刷技術協会(JAGAT)サイトをご確認ください。

中国の印刷産業の発展とアジア印刷企業との協力 (その 2)

第5回マニラFAGAT
情報交流会講演レポート

2001年3月12日

武 文祥
理事長/中国印刷技術協会 (PTAC)

● 21世紀最初の10年間の中国印刷産業の開発予測

背景として 今後10年の展望してみると以下のようなことである。

今後10年の開発動向

以上のような考えを実行していくには市場のいろいろなニーズを考慮する必要がある。また優先順位が必要で、何をすべきか、あるいはしないでおくかを決める必要がある。

具体的アイデア

To top

● アジアの企業との協力関係

中国はアジアの多くの国、企業と交友関係を持っている。印刷においても日本、韓国、シンガポール、インドネシアまたそれぞれの国の企業との交流がある。例えば凸版印刷、大日本印刷などは早くからホンコンに進出している。凸版印刷は深せん(shenzhn)市に数年前に工場が作られた。凸版印刷・大日本印刷はPelics Publishing Houseまた北京パレスミュージアムとの協力合意ができている。写研・モリサワがスポンサーとなって2年に一度の新しい文字デザインのコンテストを開催している。森澤信夫氏は最近亡くなられたが、百歳誕生の寄付で『モリサワ・プリント・アワード』(モリサワ賞)を創設した。

ISO IEC10646が組織され、中国、日本、韓国が協力して漢字の統一コードCJKを定めた。富士、ハマダ、東洋インキ、東和、大日本インキなど各々が中国の関係ある企業と合弁事業を行っている。最近、シンガポールの企業が上海にナンバー3の印刷会社を合弁で作った。そのほか富士フィルム、APP Paper Making Group(インドネシア)と合弁が合意されている。

中国印刷技術協会も、日本印刷産業連合会、日本印刷技術協会、日本プリンティングアカデミーと長期にわたる友好的な交流を行ってきた。日本印刷技術協会は14年の永きにわたり、印刷技術管理の通信教育講座を支援してくれた。研修生は6000人を超えている。日本の示唆によって造られたFAGATも日本、中国、韓国そしてタイの協賛によって始まり効果を上げている。

これからの中国とアジア諸国の関係について以下のような示唆をしたい。

(注:1外務省資料より) WTO(世界貿易機関:World Trade Organization)は、ウルグァイ・ラウンド交渉の結果1994年に設立が合意され、1995年1月1日に設立された国際機関です。WTO協定(WTO設立協定及びその附属協定)は、貿易に関連する様々な国際ルールを定めています。WTOはこうした協定の実施・運用を行うと同時に新たな貿易課題への取り組みを行い、多角的貿易体制の中核を担っています。
事務局はジュネーヴ(スイス)。加盟国は134ヶ国・地域(EUに関しては、15の構成国に加えてEC(欧州共同体)が独自に加盟国の地位を有し、ECがその構成国を代表して交渉を行っている)。現在、ロシア、中国、台湾等、30ヶ国・地域が加盟作業中。

To top

2001/03/12 00:00:00


公益社団法人日本印刷技術協会