各地の声(2001.6)
6月の売上前年比は1.8%減で、2001年度第1四半期で2度目の前年割となった。景気後退の影響で、印刷業の第1四半期の売上前年比は1999年10月〜12月以来6四半期ぶりのマイナス成長になった。
北海道:商業
価格が下がっているので,売上高に対する材料費比率,人件費比率が高くなってきている。
福島;出版、商業、事務
毎月、元気のない月が続いている。顧客の大多数がこれだけデジタル化されると、専門業者を指名するのはますます減少することが明らかである。仕入れとか製造の合理化に力を注ぐことは無論だが、業態の改革が望まれるのではないか。
茨城:商業
IT革命、IT政策と言われているが,市場の動きはまだまだ遅い。パソコンの普及率、インターネットへの接続率,データベースソフトの利用率など、情報先進地域との格差が広がる一方ではないだろうか。
東京:商業
6月度は同業者からの仕事が激減した。仕事の絶対量が減っているが,設備過剰が表面化してきたのか注視している。
東京:出版,その他
毎年落ち込んでいる中で,昨年は落ち着きが見えてきたと判断していたが、本年はまた4年くらい前の混乱状態に戻ったようだ。
東京:製版A社
6月以降、極端に入稿量が減ってきている。
東京:紙器
昨年の4月〜6月(第1四半期)は、かなり受注、売上が落ち込んだ。今期の同月比は良いわけではないが,昨年より持ち直している。ただし、当社が特化しているお客様の状況は良いわけではなく、今後低迷が予測される。
東京:事務
平成13年4月〜6月(第1四半期)の印刷製品の受注量は前年を10%下回り,大変厳しいスタートになっている。省庁および金融,銀行の再編成下に活路を見出すべく営業活動を強化しているが,結果が見えない現状にある。
東京:製版B社
5月まで大きな崩れもなく順調に来たが,6月,7月,8月と受注が低下しそうである。
昨年、企画デザイン,広告代理業を主とする子会社を設立、そちらは順調に伸びている。
東京:出版,商業
1月〜6月の上半期は,受注(売上)および生産各部ともに健闘して目標を実現した。しかし,後半の見通しは予測どおり難しい。
一番大変なことは,確固たる目標へひたむきにチャレンジする活力だと思う。組織,システムも見直して柔軟に対応する。
東京:出版
需給バランスが崩れていることはやむを得ないとしても、大手印刷会社がこの業界のプライスリーダーになり得ていないことが問題である。
特に,定期印刷物に対する既得権尊重の機運を高めるべきだ。
大阪:紙器
売上は前年並だが利益が減少している。
岡山:出版,商業,事務
価格競争はますます激化の様相。ユーザーの相見積り採用のケースが際限なく拡大している。
福岡:商業A社
決算の最終月で追い込みを計ったがかなり落ち込んだ。5月以降急激な悪化が続いている。新たな戦略と武器が必要になってきた。
福岡:商業B社
紙代が下がってきているので助かる。
福岡:出版,商業
前回同様、印刷受注価格の低減が続いている。仕事量は若干増加があるものの,売上増に繋がらない。紙代,インキ代、フィルム代は印刷業界の苦しみを分かち合わず,独善的な値上げを実施して我々を圧迫している。
大分:出版,商業
デフレ経済とは言え売上高減少はいささかさびしい感じがする。構造改革が叫ばれる中で、業界も渦中に置かれつつある感じである。サバイバルを計るために斬新な発想と勇気ある行動が不可欠と思われる。
(出典:社団法人日本印刷技術協会 機関誌「JAGAT info 2001年8月号」より)
2001/08/03 00:00:00