各地の声(2001.09)
青森:商業、出版
今年、カレンダーをとり止める企業が結構あるが、当社では例年並の受注ができた。官公庁の入札では、制作、デザイン,企画関係の会社にも声が掛けられているようで新規参入はさらに増えている。
印刷業界は、生産工程のデジタル化はした。しかし、ワンソースマルチユースのようにデータを使い廻すためのデジタルデータ処理が出来ない業者がまだ多く、そのような仕事は印刷会社の仕事ではないと思われているケースは多い。官公庁に対する業界としてのアピールはできるが、その場合、出来ない企業はどうする、といったことが問題にされるだろう。その辺が難しいところである。
茨城:商業
課題は「絞込み」。沢山の情報の中から必要な情報を取り出すのに、キーワード・条件・複数条件検索等を行なうが,元データベースの範囲内である。リレーションとAIを組み合わせたイキタ情報の絞込みが必要だ。
東京:事務
証券会社の仕事で、来年からスタートする制度の周知徹底用の小冊子があり、特需的に受注件数の前年比が跳ね上がった。
東京:商業
8月は仕掛かり中の仕事が多かったため、それが9月の売上になって大幅な売上増になった。営業は昨年に引き続き健闘を見せ、1月〜9月まで連続で目標を達成している。新人(2〜4年位)が成長したこと、営業部(4部制)の組織運用の成果、目標達成意識の高揚、がその要因である。
東京:製版
例年の通り事業が有った。良い月であった。
富山:出版,商業
新規開拓のために価格で攻めてくる会社が多い。守ることは出来ても受注価格は下がってしまう。売上は下がる一方である。コストをいかに下げるかが生き残る道である。早急に見込み生産できる商品を作らないといけない。
東京:商業
とにかく悪い。不動産が良くない。価格面では、最低料金がさらに下がることはないが、準最低料金といったものが増えている。用紙代も、通常の仕入れ価格を切って見積らざるを得ないことが多く、従来とは異なる管理体制に移行した。輸入紙は安いが、トラブルも多い使用量は極めて少ない。
とにかく現場のコストダウンが至上命令である。両面8色機は4/4の仕事でなくても有効である。価格が下がって色数が少ないほど対運賃比率が高くなるので、従来外注していた裏面の仕事を内製化して印刷する。CTPへの移行を顧客にアピールしたり、生産性向上のためのオプション機能が十分に活かされるようなチェックも始めた。
岐阜:商業,事務
競争の激化により,売上単価が下がってきている。
岡山:出版,商業,事務
大手の市場参入で価格競争はさらに激化の傾向。米国同時多発テロの影響でエンドユーザーの景況感は冷え込みが顕著。
香川:商業
2001年4月以降、状況はどんどん悪くなっている。10月から新年度だが、今期の計画では、売上高は必要経費に利益を加えた額そのものとする一方、設備投資、人員採用はゼロにした。いままでは、希望的観測から売上目標を上乗せしてきたが、今年はどう見ても伸びる要素は見当らない。また、「攻めも守るも価格」という状況だから、1年間様子を見るという方向で計画した結果である。
手を打つべきことは社員の能力向上である。従来も社員教育はやってきたが、OJTにしてもOFF・JTにしても、一人ひとりが目的意識を持って自分で考えていけるような仕組みを作って行なうことの重要性を感じている。
宮崎:商業
若干の売上上昇は見られるが,売上総利益では前年同期を下回っている。原材料,外注費の上昇があるので,売値,外注に留意する必要がある。
(出典:社団法人日本印刷技術協会 機関誌 「JAGAT info 2001年11月号」より)
2001/11/01 00:00:00