●Aya: 文字組版の妥協の話は,きっと価格にずいぶん左右されていると思います……。
乱暴な話で「日本語の文字と組版を考える会」の方にはぶっとばされそうな気がしますが,価格や納期に合わせて,最低限の調整以外はDTPアプリのデフォルトでナリユキにするのは,私はそれはそれで現実的な解だと思っていますし。えっ,読者不在で すか? でもまあ,「読みやすさ」の一面には「慣れ」というのもありますから。言い訳ですけれど。
(ここで「デジ放談♪」初のスペシャルゲストが登場!)
MIE®
●柴○@デ○ク○: (埼玉県人がなぜか関西のことばで。某M氏のタマシイが乗り移って……)
……そんなアホな(しばし絶句)。Ayaちゃん,あんた,「慣れ」ゆうほど本読んでんのかいな。どんなジャンルでもええけど,本を「慣れ」ゆうほども読まんやつにかぎって,きょうびの自称他称のデザイナの坊ちゃん嬢ちゃん,「読みやすさ」や「可読性」やゆうて十年はやいんちゃうか。
●Aya: クライアント側の編集者だって文字や組版のことは知っているとは限らないし,けっこう,パソコンの文字種に流される人はいると思いますよ。これまた「編集者の価格」に左右されるんでしょうけれど。またまた乱暴な言い方ですけど,いま日本でもっともデジタルリテラシーに欠けているのは,文字本の編集者なんじゃないかと……。これまでは写植メーカーが考えてくれていたことを,編集者が考えたりわきまえたりしなくちゃいけない時代に入ってきたのではないかと思っています。これは,Open Typeの今後とも大いに関わってきますね。
MIE®
●柴○@デ○ク○: この項目だけは事実認識としてそのとおり,編集者莫迦論はわしが八年前から言い続けてるとーりや,Ayaちゃん。
けーどよう考えてみ。編集者のアホさかげんを言い訳にして君らが「左右され」たり「流され」たりしたらどないなるんじゃ!
ニッポンの組版はほろんでしまうやないか。ちょっと前まで,腕のええ職人は「莫迦な編輯者や無智なデザイナーと仕事をするくらいなら昼寝をしていた方がよい」(©府川充男)ゆうて,寝とったんやで。
(言うだけ言って退場・・・)
●Aya: 実は私は編集やライターもしてますので,両者とも自分自身の問題として重く受け止めないといけないですね。ただ「わかってない」人を相手に仕事をしなくちゃいけないこともあるので,難しいところです。
ところで,先日ちょうど,InDesign 2.0の組版設定をいろいろテストするチャンスに恵まれまして。感じたのは,組版規格であるJIS X 4051にしごく忠実な行組版ができるような仕様になっているなあ,ということです。色々恐ろしげ?な名前の組体裁セットがデフォルトで付属していますが,あれもほとんどJISで「処理系定義」とされている振れ幅をカバーするような内容ですね。もちろん任意でいかような組版もできますけれど,デフォルトはしっかりJIS X 4051だなと思いました。
JIS X 4051自体の妥当性については諸説あるところで,特に禁則処理を追い込み優先とする点は従来の電算機のデファクトとも異なるみたいですけれど,一通りのことが体系的に明文化されていて(もちろん不足不備が無いわけじゃないですが)それがすべての人に対して開かれている,というのはやっぱり価値があることだという気がします。
なんとなく,ひとむかし前の「オープンシステムだあー」と拳を突き上げていたDTPを思い出したりして。DTPでは結構,私のようにバックボーンに何も持たないような人間が細々とレイアウトしているケースもあるかと思うのですが,そういう立場だと,頼るものが他にありませんしね。今やDTPもガッチリ産業化されていて,私みたいなのはお呼びじゃないのかしら。しくしく。。(T_T)。。。
●柴○@デ○ク○: 「デジ放談♪」初のスペシャルゲスト。いわずと知れた元ス○パ○デ○イ○ン○編集長,現・日刊デ○タルク○エイターズ(URL:http://www.dgcr.com/)編集長。その辛口トークにゃ,泣く子もだまる!?
● 「デジ放談♪」の感想・ご意見,KOJIとAYAへのファンレターなどは→「デジ放談♪」編集局 行またはプリンターズサークル掲示板へ
2002/04/08 00:00:00