厚生労働省の「毎月勤労統計調査」によると,2001年における事業規模30人以上の印刷業の月平均労働時間(所定外労働時間を含む)は174.6時間で,年間では約2095.2時間となっています。前年の月平均175.5時間,年間約2106.0時間に比較して,月で0.9時間,年間で10.8時間の減少となりました。
事業規模30人以上の製造業全体では,月平均162.9時間(前年164.7時間),年間で1954.8約時間(同1976.4時間)となり,2年ぶりに減少しました。印刷業も2年ぶりに減少しました。1990年代以降,印刷業と全製造業の労働時間の格差は縮小傾向にありましたが,98年以降再び拡大しています。
諸外国に比較して労働時間が長いといわれてきた日本の製造業ですが,99年の製造業・生産労働者の国際比較では,日本の年間実労時間1942時間に対して,アメリカ1991時間,イギリス1902時間,ドイツ1517時間(97年のデータ),フランス1672時間(98年のデータ)となりました。ドイツ,フランスとは差がありますが,93年にはアメリカとは逆転しました。
「2002年版活用労働統計」(財団法人社会経済生産性本部 生産性労働情報センター)によると,2000年における従業員5人以上規模の印刷業の平均月間所定内給与(定期給与のうち残業代を除いた額)は,26万3700円で,前年の25万9600円から4100円の増加です。残業代を含めた定期給与ベースでは,99年の29万300円から2000年は29万3200円と,2900円の増加となりました。前年比プラスですが,98年の水準(30万2100円)には達していません。全製造業平均の定期給与は,99年の29万2100円から2000年は29万5200円(所定内給与26万6300円)と,3100円上昇しました。
(プリンターズサークル 2002年4月号より)
2002/04/26 00:00:00