図は、2001年度に日本フォーム印刷工業連合会が行なったフォーム印刷市場の調査結果とそれ以前に行われた同様の調査結果をまとめたものである。
図の品目は、2000年度における売上構成比が大きい順に並べてあるが、最も大きな市場は一般帳票/連続である。この品目はフォーム印刷市場の主力製品だが、この4年間で35%も市場が縮小している。2000年度における売上品目第4位の一般帳票/カット紙、第5位のストックフォームは4年前には一般帳票/連続に次いで第2位、第3位を占めていた品目である。1996年度時点では、この3品目で市場全体の63%を占めていた。
しかしながら、パソコンとインターネットというIT技術の普及による市場構造変化によってこれら品目の需要は急激に減少、シェアで19%、金額ベースでは32%という大幅な減少になった。この間、フォーム印刷用紙の出荷販売量は9.8%減少した。
一方、「DPS/情報処理」と「その他」(商業印刷物とオンデマンド印刷を含む)が急速に伸びて、市場全体の3割を占める大きさにまで成長した。DPS/情報処理とは、たとえば糊付けハガキや封書フォームについて、顧客から受け取ったデータを処理するところから、そのデータ印刷、発送までを一括アウトソースで受ける事業である。
「DPS/情報処理」と「その他」の急増は、DM需要や非現金決済取引が増加して請求書、請求明細といった金銭関係郵便物が急増したこと、および印刷業界におけるデジタルデータ処理技術の向上によるものである。2000年度時点において、フォーム印刷業界に属する企業の半数以上はDPS/情報処理を取り扱っており、この分野を主力商品とする企業も7%あるという。
2002/06/27 00:00:00