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クロスメディアエキスパート資格への高い関心

2月4〜6日に開催した「PAGE2005」において,今回もDTPエキスパートコーナーを設け,恒例となったワンポイント講座や優秀課題の展示に大勢の来場者でにぎわった。コーナーでは「DTPエキスパートカリキュラム」と引き替えにアンケートを募っているが,今年は「カリキュラム」が昨年12月に改訂して新しくなったことも相まって,3日間の会期中で2423人の有効回答数を得た。
集計結果はDTPエキスパートのホームページに掲載しているが,年々認知度が高まるとともに,営業・マーケティング部門のDTPエキスパートがますます増加していることがうかがい知れる。また,現在JAGATで資格化の準備を進めているクロスメディアエキスパート(仮称)についての興味の度合いを聞いたところ,予想以上に関心が高いことが分かった。

着実に浸透してきたDTPエキスパート
アンケートでは最初にDTPエキスパートの認知度を聞いているが,今回83.3%の人が「知っている」と回答し,過去最高値となった。コーナーでアンケートを始めたのは1999年からで,資格制度立ち上げから6年目で11期試験のころである。その時「DTPエキスパートをご存じ」だったのは72.1%であった。当時はまだ,業界でDTPエキスパートが定着したとは決して言えない状況で,業種別受験者ではスクールでDTP講座受講者がピークであったこともあり「一般・個人」の業界外の人たちが49%と大半を占め,「印刷・製版」はわずか32.8%に過ぎなかった。いまや業界人が60%以上受験することを考えると,たかが6年前のことであるが隔世の感がある。
また,自分自身を含め「身近にDTPエキスパートはいますか?」との問に,第1回目は「はい」が43%で半分以下であったが,2001年に初めて過半数を超え(55.2%),今回は61.5%まで達した。その身近なエキスパートがどんな仕事をしているかを聞くと,最も多いのは制作オペレータで,いつも50%近くを占める。次に多いのが営業・マーケティングで,2003年に初めてDTPシステム管理者や制作管理者を抜いて2位に躍り出たが,回答数の伸びは各職種の中最も大きい。着実に認知度が上がってくるとともに営業部門での取得者もますます増加していることを裏付ける結果となった。

高まるクロスメディアへの関心
今後われわれの業界から価値を生み出していくにはクロスメディアビジネス,すなわち紙メディアと電子メディアの共存は必須である。昨年のアンケートでも,クロスメディア関連の仕事が「徐々に増えている」と答えた人が36.7%で,「急速に増えている」17.6%と合わせると過半数を超えていた。また,「今後取り組みたい」と回答した人も9.6%いて,「ほとんどない」や「受注体制がない」といった否定的な意見を上回っていた。
JAGATでは,デジタルの時代にデータを活用したメディアビジネスを展開していく上で,どのようなリテラシーが必要なのかを検討し,クロスメディアエキスパートになるためのカリキュラムをまとめ,現在はその資格制度化を目指している。そこで,今回は「クロスメディアエキスパート資格に興味があるか」直接聞いてみた。
「情報不足でどちらとも言えない」が最も多かったのは当然であるが,「興味がある」「初めて知ったが面白そう」と答えた人が合わせて36.6%もいたのは予想外であった。「今後は印刷以外のメディアの勉強をしたい」と答えた人も200人近くおり,DTPエキスパートからクロスメディアエキスパートへと新たな展開の到来を感じさせる結果となった。

第23期試験実施速報
3月13日,第23期DTPエキスパート認証試験を全国59カ所(JAGAT会場4カ所・指定講座会場55カ所)で実施した。東京会場でも一時雪が降るなど全国的に寒い荒れ模様の天候であったが,1522人(申請1620人,欠席98人)が試験に臨み無事終了した。前期(22期,2004年8月)と合わせた今年度の総受験者数は3663人で,5年ぶりでで4000人台を下回った。ただし,企業受験比率は年を追うごとに高まってきており,初めて40%を超えた。なお,通算の受験者数は3万3812人である。
一方,同時期に実施した更新試験では,3,7,11,15,19期の2189人が対象となり1866人が受験した。申請率は引き続き80%を超え85.2%であった。

 
(JAGAT info 2005年4月号)

 
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2005/04/06 00:00:00


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