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印刷関連市場、資材統計から見る景況

主要市場動向

2月の書籍・雑誌販売金額前年比は▲0.5%であった。昨年2月、書籍は芥川賞受賞作をはじめ話題の作品が相次いで大きく伸びたので、今年はその反動で▲3.2%となった。しかし、一昨年の2月実績は上回っている。一方、前年割れが続いていた雑誌が3ヶ月ぶりに1.9%増と前年を上回った。月刊誌は3.8%増と好調だったが、週刊誌は相変わらず悪く▲4.3%であった。コミック誌の部数減少が止まらない。販売部数では、書籍は微減の▲0.1%、雑誌は0.9%増であった。

2月の広告業の売上前年比は5.2%増で1月の6.6%増に続いて好調である。マス4媒体全てが前年を上回った。特にテレビは6.5%増で昨年3月以降の1年間では、今年1月(7.5%増)に次ぐ高い伸びを示した。新聞も昨年12月以降3ヶ月連続で前年を上回った。SP広告では、好調に伸びてきた屋外広告が▲4.5%となった以外は前年を上回った。特に折込・ダイレクトメールは17.1%増という大幅な伸びとなった。首都圏の折込では、サービス業の出稿が久し振りに前年を下回った。

仕事の状況

2月の一般インキ出荷販売量前年比は▲2.4%で、昨年12月以降3ヶ月連続のマイナスである。今までと同様に平版インキは4.9%増と好調だったが、平版インキに次いで量が多いグラビアインキが▲0.3%と微減ながら前年を下回り、樹脂凸版インキ(▲1.0%)、金属インキ(▲31.3%)といずれも前年割になったからである。金属インキは、2004年4月以降20%以上の大幅な前年割が続いている。

2月の印刷情報用紙の国内出荷高は0.6%増であった。非塗工印刷用紙は中級印刷用紙が1月(6.5%増)に続いて5.4%増と大幅に伸びたが、主力の上級印刷紙(▲2.8%)をはじめ他の品種が全て前年割れとなったため全体としては▲2.0%であった。塗工印刷用紙は、軽量コート紙が3.8%増と順調で、コート紙(▲0.9%)、アート紙(▲2.3%)の前年割にも関わらず1.2%増となった。微塗工印刷用紙は1月(7.1%増)に続いて7.4%増と好調であった。情報用紙全体は▲1.6%である。

印刷・業務用白黒フィルムの2月の出荷販売量前年比は11.2%増であった。

(「JAGAT info 2005年6月号」より)

■関連情報:印刷業界データ

2005/06/17 00:00:00


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