昭文社では,自社の地図出版におけるデジタル化を目的とした地図情報システムを構築している。このシステムでは,経緯度,道路・鉄道や等高線などのベクトル情報,病院や学校など建物の名称や種別などの属性,表現のための書式などをデジタル化して蓄積している。
したがって,新たな地図を発行する際にも,線を引き文字を入力するという作業は必要なくなり,新たなデザインや付加的な情報だけを追加することが編集作業となった。
さらに,これらの地図データは,各種の公共機関や官公庁のGIS(地図情報システム)にも提供されており,最近ではWebサイトでの利用も増えていると言う。
また,印刷物を製作するためのデータ提供も始められている。情報誌やチラシ・ガイドブック等に掲載する案内図のための地図データと,文字や道路を追加するための専用ソフトが提供される。これらのツールを使用して制作した地図データは,Illustrator形式に保存することが出来る。
本ミーティングでは,地図出版のデジタル化のためのシステム構築と,今後の地図情報のWebや印刷利用への展開について考察する。
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