経済産業省の「平成15年工業統計表 産業編」および「平成16年工業統計表 産業編」(概要版)によれば、2003年の印刷業(従業員4人以上)の売上高(製造品出荷額等)は6兆3476億円、2004年6兆1711億円で、前年より1764億円のマイナス成長(2.8%の減少)です。また、10年前の1994年の6兆8123億円から9.4%の減少となっています。
全製造業(従業員数4人以上)の売上高は、2003年の273兆7344億円から2004年は284兆4183億円となり、3.9%増加しました。製造業全体の動きは景気回復基調ですが、今のところ印刷業の売上回復に波及していません。
製版業(従業員4人以上)では、2003年売上高は5275億円、2004年5216億円となり、59億円(1.1%)の減少です。94年の6440億円に比べると19.0%の減少です。
製本業(従業員4人以上)では、2003年の売上高は2163億円、2004年では2120億円で、43億円(2.0%)の減少、10年前の2582億円との比較では17.9%の減少となっています。
1人当たりの売上高(製造品出荷額/従業員数)は、2003年に印刷業(従業員4人以上)で2195万円、2004年で2218万円となっており、1.0%の増加、94年の2071万円に比べ7.1%の増加で、売上高の減少を従業員数の削減でカバーするというリストラ構造がうかがえます。
全製造業(従業員4人以上)では2003年の1人当たり売上高は3327万円、2004年3505万円であり5.4%の増加、94年の2781万円から26.0%も増加しています。印刷業では、全製造業に比べその増加割合が低いと言え、自動化や合理化による、一層の生産性向上が必要と思われます。
製本業(従業員4人以上)では、2003年1人当り売上高1014万円、2004年1026万円で12万円の増加(1.2%)、94年の1060万円に比べ3.2%減少しました。印刷業とは逆に悪化しており、厳しい経営環境にあると言えます。製版業(従業員4人以上)では、2003年の1人当たり売上高は1473万円、2004年1543万円と4.8%の増加、94年の1188万円と比較して29.9%の増加となっています。
2006/04/20 00:00:00