本記事は、アーカイブに保存されている過去の記事です。最新の情報は、公益社団法人日本印刷技術協会(JAGAT)サイトをご確認ください。

印刷関連市場、資材統計から見る景況

市場動向

2006年1月の書籍・雑誌販売金額前年比は▲0.8%であった。9月以降5ヶ月連続の前年割れである。1月は、書籍が▲0.1%とほぼ前年並となり雑誌のマイナスも▲1.3%と小幅だったので9月〜12月までのような大幅なマイナスにはならなかった。書籍の販売部数前年比は0.1%増のややプラスとなったが安い本が売れているからだという。雑誌は週刊誌が悪く、1月は▲12.3%の大幅マイナスになった。「週刊少年ジャンプのもたらす影響が大きい」(出版月報)という。

1月の広告業売上前年比は2.2%増であった。10月から12月にかけては伸びが鈍ったが、やや戻した。テレビが9ヶ月ぶりにプラスに転じたことがひとつの要因である。しかし、他のマス媒体は、新聞(▲3.2%)、雑誌(▲10.8%)、ラジオ(▲2.9%)と前年割れになっている。SP関係を見ると、SP/PR/ 催事(6.9%増)、交通広告(4.8%増)、折込・DM(2.8%増)といずれも順調に伸びている。屋外広告は12月のプラスが一転し▲4.4%となり月々の変化が激しい状況が続いている。

仕事の状況

1月の一般インキの出荷販売量前年比は▲3.1%であった。平版インキが▲4.9%という大幅なマイナスになったことが主要因である。平版インキの出荷販売量は2005年4月以降は横ばいから前年割れで推移するようになった。2005年8月以降、印刷インキの輸入量が急増しているが、その影響があるのだろうか?1月の金属インキ前年比は▲15.2%であった。グラビアインキと同様にマイナス成長が続いている。樹脂凸版インキは、この3ヶ月は横ばいでの推移になっている。

1月の印刷情報用紙の国内出荷高前年比は2.5%増であった。印刷用紙では相変わらず微塗工用紙が好調で、1月は12月(11.6%増)に続いて二桁成長の14.6%増であった。塗工用紙は、軽量コートが4.8%増と好調で、コート紙も1.9%増になり全体としては2.8%増と順調に伸びた。非塗工用紙は1月も不調(▲1.1%)である。 情報用紙では、フォーム用紙が▲7.4%となり、これまでの傾向を合わせてみると2005年の特需は終わったようだ。情報用紙全体▲2.1%である。

(「JAGAT info 2006年5月号」より)

2006/05/09 00:00:00


公益社団法人日本印刷技術協会