印刷・製本業は、経済産業省の商務情報政策局文化情報関連産業課の所轄です。旧通産省では生活産業局紙業印刷課の所轄で、印刷関連業界だけでした。しかし文化情報関連産業課には、印刷・製本業のほかゲーム用ソフトウエア、映画・映像産業、レコードなどの音楽産業、広告代理業などのコンテンツおよびその加工をする産業が属します。印刷業は製造業ですが、単に紙へ印刷するだけから、情報を加工してさまざまなメディアにアウトプットできる産業への脱皮が求められていると言えます。
社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)の「2005CESAゲーム白書」によると、2004年1〜12月までのソフトウエアとハードウエアの総出荷額は9091億円で、前年比19.9%減となりました。このうちソフトウエアの国内外を合わせた総出荷額は、4684億円(前年:4229億円)です。近年、国内のゲーム市場規模は減少傾向を示しています。しかし、国内市場では専用ゲーム機向け以外も、携帯電話向けなどの市場も拡大しているようです。ちなみに、近年拡大している有料ネットワークゲームの2004年の国内市場規模165億円と推定されています。
2005年のレコード生産実績は、日本レコード協会の調査によると、同協会加盟41社(受託販売も含む)のオーディオレコード、音楽ビデオを合わせた総生産数量は前年比1.7%増の3億5322万枚・巻(前年:3億4745万枚・巻)、生産金額は前年比2.1%減の4222億円(同4313億円)となりました。オーディオレコードとは、コンパクトディスク(CD)、アナログディスク、カセットテープその他となります。CDの数量が3億180万枚(前年比0.1%減)、金額で3598億円(同2.4%減)で、アナログディスクは31万枚(同65.8減)、金額4億円(同21.9%減)、カセットテープは743万巻(同17.5%減)、金額では63億円(同15%減)となっています。音楽ビデオとはDVDやLD、テープなどで、生産量は4327万枚・巻(同24.4%増)、金額で550億円(同2%増)となっています。ちなみに2005年の有料音楽配信売り上げは343億円で、携帯電話などモバイルの比率が96%を占めます。
2006/05/28 00:00:00