第13回東京都アビリンピックが2015年2月14日(土)、小平市の東京障害者職業能力開発校などを会場に開催された。
東京都アビリンピックの概要
アビリンピック(ABILYMPICS)とは障害者技能競技大会の通称で、障害者の職業能力向上を図るとともに、社会の理解を深めることを目的として職業技能を競う大会である。競技種目は、ワード・プロセッサやパソコンデータ入力、ビルクリーニングなど7種目で、「DTP」は2013年度に続いて2回目の開催となった。7競技で、合計94名の選手が参加した。
(DTP競技会場:職業能力開発大学校)
DTP競技
DTP競技は、120分の制限時間内に、与えられたテーマ、写真・テキスト・図版などの素材を元にデザインおよびDTPデータ制作を行い、その優劣を競うものである。
JAGATは、2013年度に続き、本大会DTP競技の企画・運営に協力した。
今回は、9名がDTP競技に参加した。普段からDTP制作業務に携わる人たち、またはそれを目指して学習中の人たちである。競技会場は東京障害者職業能力開発校に隣接した職業能力開発大学校の建築CADルームであった。
課題は、書面およびWordドキュメントとして提示され、また写真・テキスト・図版などの素材データが各競技者のパソコンに用意されている。競技前の注意事項説明では、口頭で読み上げるとともに手話通訳もおこなわれた。
今回の競技課題は「I Love Tokyoフォトコンテストの募集チラシをデザインする」である。支給された写真データ、図版データ、テキストデータをPhotoshopやIllustratorなどを使用して、加工・レイアウトし、印刷データを制作する。 判り易いテーマであり、「東京駅」や「スカイツリー」「レインボーブリッジ」「浅草雷門」「歌舞伎座」など、慣れ親しんだ素材が含まれていたため、競技者はそれぞれの技能や想いを振り絞って課題に取り組んでいたようである。
(課題に取り組む競技者)
採点は、魅力的なレイアウトでメッセージを確実に伝えることが出来ているか、印刷データとして必要な加工や配慮が出来ているか、などを基準に行った。
上位入賞者やその関係者は日頃の研さんの結果を評価され、たいへんに喜んでいたようだった。また、それ以外の競技者の方々も新たな目標を見出したのではないだろうか。
(優秀作品)
(JAGAT 研究調査部 千葉 弘幸)