「創注」をテーマとした「page2023」が、先週2月10日に無事閉幕した。ご来場・ご参加いただいた皆様には、改めて御礼を申し上げたい。特に、2月1日から3日まで東京・池袋のサンシャインシティで開催したリアル展示会では、3日間で合計1万7070名(昨年の2.2倍)の方にご来場いただいたことを、この場でもご報告する次第である。なお、page2023の内容を総括する印刷総合研究会セミナー「page2023から読み解く印刷の未来」を来る2月28日に開催する。こちらも奮ってご参加いただきたい。
さて、会員誌『JAGAT info』の2月号では、昨年11月30日にオンラインで開催した「JAGAT大会2022」における基調講演および調査報告の概要を収録している。このJAGAT大会では、デジタルトランスフォーメーション(DX)を共通テーマに設定した。だが、毎日のように言葉を目にする「DX」とは具体的には何であり、それを自社の事業モデルに落とし込むにはどのようにすればよいのか、模索されている会社も多いであろう。同大会の基調講演にご登壇いただいた亀卦川氏によれば、DXの本質とはビジネストランスフォーメーション(BT)であるという。すなわち、スタッフが安心して変革に挑戦できる環境を整え、「受注」つまり得意先の多様な要求に応えていく“守りのDX”から、「創注」つまり自社の価値を創出して得意先に利用してもらう“攻めのDX”へと移行していくことが、「印刷会社のDX」の可能性である。
これを視点を変えて表現してみると、力点を置くべきはデジタル(D)よりも変革(X)の方である、ということになる。では、それを実現していくためには何が必要であるのか。そのヒントを散りばめている本誌2月号を自社のDX化を推進するための参考資料として、ぜひご一読・ご活用してほしい。
『JAGAT info』2023年2月号のご案内
◯特集 JAGAT大会2022 開催報告
基調講演「印刷ビジネスとDX」
コロナ禍により、経営を取り巻く環境と価値観は大きく変化した。顧客満足が得られるようにデジタルとリアルを組み合わせ、それを印刷会社の「創注」に昇華させるにはどうすればよいのであろうか。JAGAT大会2022では、「そもそもDXとは何か?」「DXで印刷メディアの役割はどのように変わるのか?」「受注から創注へとどのようにつなげるのか?」「ボトルネックは何か?」などといった疑問に対し、印刷会社でのデジタルビジネスの経験などを通じて“教科書には出てこない内容”を亀卦川篤氏(Habitat株式会社取締役/クロス・アンブレラ代表、情報経営イノベーション専門職大学客員教授)にご講演いただいた。2月号の特集では、その基調講演の抄録を掲載する。
◯特別企画 JAGAT大会2022 開催報告
「デジタルトランスフォーメーションの本質と価値転換」
多くの企業では、既にIT化やデジタル化に取り組んでいる。それなのになぜ、今さらDXなのであろうか。そこで2月号の特別企画では、JAGAT大会2022で報告したDXに関する調査結果の要旨を収録する。DXの本質と有効性を明らかにするために、まずDXに関する政策と企業対応の潮流を整理し、そして印刷会社のこれまでのデジタル化を分析したうえで、DXに対応するための経営戦略について考察を加える。
(『JAGAT info』編集部)
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