新人を迎える側にも覚悟が必要だ

掲載日:2023年2月17日

大阪を代表する高級ホテルの一つリーガロイヤルがカナダ系不動産会社に売却される。昨年の太閤園に続き、コロナ禍の影響により大阪のシンボルが次々と姿を変えつつある。2025年国際博覧会(大阪・関西万博)を迎えるにあたり、あちこちで着々と準備が始まっている。関西では、インバウンドも戻りはじめ、徐々に活気を取り戻しつつある。しかし世の中、経済も賃金もドル円も株価も戦争も自然災害も、まったく予測がつかない状況にある。
そんな中、間もなく年度末を迎える時期、4月に新たな社員を迎える企業も多いだろう。

新人を受け入れる覚悟と工夫

日本の入社3年以内離職率は、大学卒3割、高校(短大)卒4割にのぼる(厚生労働省調べ)。企業規模が小さいほど離職率は増加することを考慮すると、印刷会社は中小が多いので離職率はより高くなる。関西の経営者に伺うと、近年定期採用は継続できず中途採用が多いという。また、良い(望む)人材の採用ももちろんだが、離職の多さにも頭を抱えている。

たとえば新人受け入れ企業では、右も左も分からない新人の教育方法が課題だ。まして教える社員が教えることに慣れていないと、これまた都合が悪い。とくに常識やマナーを持ち合わせない先輩社員に教わることになったら、教わる新人も企業としても不幸であり、最悪のケースでは退職という事態になりかねない。

近年の売り手市場の就職戦線のなか、業界中小企業の人材確保はたいへん困難な局面にある。そのような環境でも新たな人材を確保し、しっかり自社の求める人材に教育していく覚悟が必要だ。
新人研修は、受け入れ企業側にとって、時間とお金はかかるが自社教育できる貴重な機会である。一方、新人社員にとっては、入社直後という社会に投げ出された不安の多い時期でもある。よって新人教育の方法を誤ると、新人社員のなかに自分と企業とのギャップがより大きくなりがちだ。
どのような方法で新人を育てるのか、それぞれの企業に知恵と工夫が求められる。

(西部支社長 大沢昭博)

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