趣旨
JDFが最も脚光を浴びたのは2004年のdrupa展においてだろう。当時は「JDF drupa」と呼ばれた。それから約20年が経過し、製造機器やシステムのJDF対応は進んだもののブラックボックス化し、単語を耳にする機会はあっても仕様を理解する人は少なくなった。一方で、更なる小ロット化や労働人口減少への対応が迫られ、自動化への関心は高まっている。
そこで、改めてJDFのコンセプトを振り返りつつ、基本的な仕様を解説する。また、JDFの進化形がXJDFである。XJDFは、JDFの実用的な課題をクリアし、簡素化するとともに印刷会社内にとどまらず、印刷物の受発注や資材の調達まで業界を超えたデータ交換を可能とするものとして提案されている。
本研究会では、JDFの基本的な仕様を解説するとともに、JDFの提唱企業の1社であり普及に貢献してきたハイデルベルグからJDFのコンセプトや仕様が同社のワークフローやサービスにどう活かされているか、概要を紹介する。