タイププロジェクト株式会社(東京都練馬区 代表取締役社長 鈴木 功、以下タイププロジェクト)は、都市フォントプロジェクトのひとつとして、横浜をイメージして2009年から開発している「濱明朝 (開発名 濱明朝体)」のクラウドファンディングを発表しました。
ファンディング期間は本日より90日間 (1月12日~4月10日) で、FAAVO横浜 (https://faavo.jp/yokohama/project/977)にて実施いたします。ファンディングでは、目標額達成時にミニセット版と製品発売時にフルセットをダウンロードいただけるコースと、濱明朝を使用した名刺やバッグなどのコースを用意しています。ミニセット版は発売予定がありませんので、提供はクラウドファンディングのみとなります。
「濱明朝」は、キャプション、テキスト、ヘッドライン、ディスプレイの4つのカテゴリーでそれぞれ6ウエイト、計24フォントのファミリーです。ミニセット版は、仮名、英数字、教育漢字に加えて横浜の区表示に使用する92文字を追加した1,555文字セットで、フルセット (スタンダード版/9,498文字)は、2017年に発売予定です。
タイププロジェクトの都市フォント構想は、文字を活用することで都市のアイデンティティを強化しようという試みです。その地域が育んできた固有の文化を文字のデザインにとりこみ、都市らしさを醸成することを目的としています。タイププロジェクトの代表取締役、鈴木 功は「都市フォントプロジェクトは、さまざまなかたちでの地域の皆様の参加を理想としています。その地域の皆様の共感とともに育っていく。それが都市フォントの目指すところです。今回、フォントの開発段階から皆様に応援していただきたいという思いで、クラウドファンディングを選択しました」と述べています。
「濱明朝」は、港を往来するフェリーや水平線をイメージしたほっそりとした横画に対し、海上から望む建築群を表現したどっしりとした縦画の太さを持たせた明朝体です。縦画と横画の対比を際立たせるという特長をより強く押し出したファミリー展開で、都市の幅の広さや、新しいものを取り入れるといった横浜の懐の深さを表しています。見出しやタイトル、本文や注釈などの幅広い用途での使用を想定して、一貫性を保ちながら太さのバリエーションを持たせています。風にはためく旗や錨のイメージという港らしさを演出した欧文は、漢字との調和を考慮したモダンローマン体を採用しています。
濱明朝のデザインを担当した、タイプデザイナーの両見 英世は次のように述べています。「濱明朝は、フィールドワークで得られた横浜のイメージや、市民参加によるブランディング事業で出された2000以上の言葉を参考に、おしゃれな街、歴史とともにある港、伝統と新しいものの共存というキーワード抽出して制作しています。横浜の街で育まれ、いつか横浜を彩る風景の一部となることを目指しています」
都市フォント構想について
タイププロジェクトでは、都市フォント構想のもと、「濱明朝」のほか、名古屋のシンボルである金のシャチホコを主要なモチーフとした「金シャチフォント」と、デジタルサイネージ時代のサインシステム用フォントをベースに街区表示用書体として制作した「東京シティフォント」の開発にも取り組んでいます。
FAAVO横浜について
FAAVO横浜は、「横浜を盛り上げるプロジェクトを、遠くにいながら支援/応援できるサイト」として、多くの支援を集めています。横浜の歴史ある中心市街地のビルの空き室をリノベーションし、ソーシャルビジネスの担い手やアントレプレナー、クリエイター、ITスタートアップなど、地域・エリアを活性化していくプロジェクトとしてスタートした「mass×mass|関内フューチャーセンター」が運営しています。
タイププロジェクト株式会社について
「文字の可能性を広げたい」それがタイププロジェクトの原動力です。2001年の創業以来、AXIS FontやTP明朝など、次世代標準を目指したベーシックなフォントを提供しています。また、企業のブランディングを促進するコーポレートフォント、都市のアイデンティティを表現する都市フォントなど、多彩な成果をあげています。「文字を通じて人々の生活をより快適に、より豊かなものにする」という企業理念のもと、新しい社会に必要な書体を開発する21世紀の文字カンパニーとして活動しています。
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