婚約指輪・結婚指輪をネット上で販売するBRILLIANCE+(ブリリアンス+)では、リングの素材やデザイン、ダイヤモンドを自由に組み合わせたオーダーメイド指輪が人気だ。
自分だけのダイヤモンドを選んで婚約指輪に
ダイヤモンドの品質は4C(カット=輝き、カラット=重さ、カラー=色、クラリティ=透明度)と呼ばれる国際基準があり、4つの要素のコンビネーションで評価され価値が異なる。。一般的には同じデザインのリングであってもダイヤモンドによって価格が異なるため、ネット上で自分に合った品質のダイヤモンドが入ったリングを購入することは難しかった。
BRILLIANCE+を運営するキューでは、自社では在庫を持たずパートナーのサプライヤーが持つ約5000個~1万個の在庫をデータベース化することですることでWebサイト上から検索できるようにし、300万通り以上の組み合わせで指輪を注文できるようにした。ユーザーが持つ「ダイヤモンドから選びたい」という潜在ニーズに応え、しかも流通経路を効率化することで同じ品質の商品であれば小売相場価格の約半分の価格帯での販売を実現した。
ユーザーは大きさや透明度など自分の好みや予算に合わせたダイヤモンドを好きなリングと組み合わせて選ぶことができるようになった。
サイト上ではダイヤモンドが検索できるようになっている
スマホが増えるとリアル店舗が増える?
BRILLIANCE+のサイト訪問者の7割はスマホ経由だ。商品購入までスマホで行う人も増えている。しかし購入単価が比較的高い商材のためオンラインでの購入をためらうユーザーも多い。特にネットでは指輪を嵌めたときの「装着感が分からない」「質感が分からない」という声があった。
そこで同社では指輪サンプル貸出や指輪のイメージシートの提供に加え、2013年には銀座、次いで横浜、福岡にショールームをオープン。希望するリングのサンプルやダイヤモンドの実物を見比べたり専門スタッフからアドバイスを受けられるようにした。
同社取締役の秋葉武彦氏は、「スマホ経由のアクセスが増えたが、スマホで得られる情報は限られており、パソコン経由のアクセスよりも商品購入まで至らないことが増えている。商品購入のハードルを下げるためにリアルな場の役割は非常に大きい。ショールームで指輪を試着してもらい購入はネットでしてもらう。またカスタマーサポートも重視しており機械的な対応ではなく、人の手によるきめ細やかな対応ができる体制にしている。」と言う。
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今まで高級で敷居が高いイメージのあったオーダーメイドは、ネットを活用することでコストを削減し、出来上がりイメージを伝えられるようになった。指輪のほかにもシャツやドレス、シューズのような衣料品、家具などジャンルも多様だ。 仕上がりイメージをシミュレーションできる次世代カスタムオーダーのような製品も登場し、今後も注目される分野である。
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