リクルートホールディングスが運営するクリエイションギャラリーG8は、雑誌『アイデア』を手がかりに、日本のグラフィックデザインの歴史と今後を探る展覧会「グラフィズム断章:もうひとつのデザイン史」を1月23日(火)~2月22日(木)まで開催します。
展覧会名
展覧会会期
会期 : 2018.1.23 火 – 2.22 木
時間 : 11:00a.m.-7:00p.m. 日曜・祝日休館 入場無料
企画概要
日本のグラフィックデザインは明治以降の近代化および戦後の経済成長を経て大きく発展を遂げてきました。戦前のモダニズム、戦後復興と高度経済成長、情報社会の到来といった動向を通じて日本のグラフィックデザイナーは社会のなかに「デザイン」という領域を確立し、高い品質と独自の美学によって産業や文化の発展に寄与してきました。
しかし、20世紀末からの本格的なグローバル時代の到来とともに、世界のデザイン潮流は大きく変化しつつあります。デジタルツールが専門家だけの領域であったデザインの実践を広く人々に解放し、また経済的な「先進国」が特権的に享受していたデザインの方法や素材は誰にでも、どこからでもアクセスできるものとなりました。
このような変化のなかで日本のグラフィックデザインは、今後どのような方向に向かうのでしょうか。あるいはどのような可能性へと開かれているのでしょうか。
この問題について考えるためには、歴史への意識が不可欠です。日本のグラフィックデザイン文化は、20世紀を通じて西洋のデザイン文化とは異なる独自の美学や方法を発展させてきました。21世紀を迎えた現在、その歩みは豊かな歴史的源泉となっています。
そこで本展は1953年から半世紀以上にわたって国内外のグラフィックデザインの最前線を追いかけてきた雑誌『アイデア』(誠文堂新光社)を手がかりに、現代グラフィックの第一線で活躍するデザイナーたちがそれぞれの視点から20世紀日本のグラフィックデザイン史を概観、注目されるべきと考える作品や人物、出来事を提示するものです。
また会場には『アイデア』の総バックナンバーをはじめ、47組のデザイナーたちが幅広い年代から選書したデザイン関連書ライブラリを併設。貴重な書物を実際に手に取ることで、これからのデザインを考えるための視点を探ることができます。
日本の20世紀デザインを単なる回顧から批評的な解釈へと開いていく新しい試みとなります。ここで取り上げるもうひとつのデザイン史を通して、現代、そして未来のグラフィックデザインを共に考える場になればと考えています。
参加デザイナー
大西隆介、大原大次郎、加藤賢策、川名潤、菊地敦己、髙田唯、田中義久、田中良治、千原航、
長嶋りかこ、中野豪雄、橋詰宗、前田晃伸
選書ライブラリ参加デザイナー
s mbetsmb、阿部宏史、有馬トモユキ、飯田将平、色部義昭、上西祐理、岡澤理奈、岡本健、
小熊千佳子、尾中俊介、尾原史和、加瀬透、刈谷悠三、川村格夫、木村稔将、木村浩康、熊谷彰博、後藤哲也、近藤聡、佐々木俊、佐藤亜沙美、庄野祐輔、鈴木哲生、須山悠里、惣田紗希、染谷洋平、髙木毬子、田中千絵、田中雄一郎、田部井美奈、近田火日輝、戸塚泰雄、長田年伸、仲村健太郎、
ニコール・シュミット、原田祐馬、樋口歩、藤田裕美、牧寿次郎、三澤遥、水戸部功、村上雅士、
安田昂弘、山田和寛、山野英之、山本晃士ロバート、米山菜津子
出版情報
本展の内容は2018年6月発売の『アイデア』No.382に特集される予定です。
主催
クリエイションギャラリーG8
〒104-8001 東京都中央区銀座8-4-17 リクルートGINZA8ビル1F
TEL 03-6835-2260
企画
室賀清徳、後藤哲也、アイデア編集部
構成
橋詰宗、加藤賢策、大原大次郎
展覧会ウェブサイト
http://rcc.recruit.co.jp/g8/exhibition/g8exh_201801/g8exh_201801.html