この数年のビジネストレンドをかたちづくっているものの一つにIoTや人工知能(AI)がある。AIといえば将棋や囲碁のAI、車の自動運転や、大手金融グループのAIによる融資審査、スマートスピーカーなど頭に浮かんだり、話題になったりしている。
印刷業界には、それがどのように結びついていくのか? まだ判然としないところもあるが、決して無関係でないことは想像できる。デジタルマーケティングや販促などではビッグデータの活用が注目されているが、その部分でAIの利用が結びついていく場面はありそうだし、見積もりやクリエイティブ関連でも活用されるかもしれない。
page2018の開催も間近に迫ったが、pageカンファレンスでもデジタルマーケティングやAIを取り上げたセッションが開催される。もちろん、これ以外にもこれからの印刷ビジネスを展開する上でのヒントになるカンファレンスは盛りだくさんだ。JAGAT info2018年1月号では、page2018カンファレンス・セミナー、展示会の見どころ、聴きどころをたっぷりと紹介しているので、じっくりと検討してぜひご来場いただきたい。
また、JAGATは2017年に50周年を迎え、JAGAT大会2017では長年にわたりJAGATにご協力、貢献いただいたメーカー、ベンダー4社に感謝状を贈呈した。1月号ではこのうち2社の社長を招いて新春座談会を行った。メーカーの技術開発によって品質向上、生産性向上をもたらす機材が提供されたことにより印刷市場の拡大をリードした時期があった。しかし品質や生産効率の向上など技術開発によってもたらされる価値だけでは、インターネットの普及やデジタルメディアの登場によってシュリンクする市場のなかで、売り上げ向上に直結しにくくなった。そういう中で、メーカーはこれからの印刷業界に対してどのように考えて、どのような価値を提供していくのか。JAGAT info1月号では富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ株式会社 代表取締役社長 辻重紀氏と株式会社SCREENグラフィックソリューションズ 代表取締役社長執行役員 馬場恒夫氏を招き、かつての技術革新がもたらしたものを振り返りつつ、これからの印刷業界の方向性を語っていただいた。ぜひ、ご一読いただきたい。
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