『印刷白書2023』創刊30年目にして初めてカラー化

掲載日:2023年11月17日

業界初の白書として1994年に発刊以来、『印刷白書』は29年にわたり、印刷産業の動向把握に必要な公表データを網羅・掲載する唯一の存在である。10月31日に発刊した最新版の『印刷白書2023』は、30年目にして初めてデジタル印刷を活用し、カラー版となった。

 

<『印刷白書』第1世代:1994~2005年>
「印刷産業の“現状と動向”を“資料に基づいて”、“客観的に分析する”とともに、印刷産業にとっての“時代模様/特徴を明らかにする”」というコンセプトの元、『印刷白書』を創刊したのは1994年2月である。A4判130ページの本書はバインダーに綴る形式であった。
以後2005年までの12年間は、以下の通り毎年キーワードを掲げた。
「変革の推進」「Look Forward」「New Stage」「未来への意志」「経営の正論」「自立と自律」「自己変革」「決断」「仮説検証」「高い志」「具現化」「マインド・チェンジ」。
キーワードは次の時代を象徴するものとして業界に提示するものであった。

 

<『印刷白書』第2世代:2006~2022年>
2006年6月発行の『印刷白書2006』から、より多くより広い方々の目に触れるべく、保存活用性を高めるために書籍形式を採用し、同時に内容の充実を図った。
構成を「産業白書」「ビジネスビジョンブック」「イエローブック」の3つのセクションに分け、「産業白書」では各種統計とともに印刷産業界の動向をマクロに捉えた動向、「ビジネスビジョンブック」では、印刷産業および関連業がどのような経営、ビジネスの選択をすべきか、その可能性を社会、技術、産業界全体との対比の中で考え、「イエローブック」は活用目的のデータ集として構成した。
そして本書より、JAGAT会員への献本を開始した。

『印刷白書2010』からは第1部「特集」、第2部「印刷産業の動向」「技術トレンド」「関連産業の動向」第3部「印刷産業の経営課題」「巻末付録」の構成とし(印刷白書2021まで)、『白書2011』では緊急特集として「震災とメディア」を取り上げた。
また、『印刷白書2017』はJAGAT創立50周年を記念し、『JAGAT50周年記念誌』『印刷白書2017』と二分冊で発行。会員には白書と記念誌2分冊を1つの函にセットして献本した。

 

<『印刷白書』第3世代:2023年~>
JAGATでは方針として、2019年3月の単行本『みんなの印刷入門』(初版)を皮切りに、刊行物のデジタル印刷化を進めてきた。
2022年7月には会員向け機関誌『JAGAT info』をデジタル印刷に切り替え、今回いよいよ『印刷白書』もデジタル印刷化し、30年目にして初めてオールカラーの誌面となった。

より見やすくなった図表とともに、今回、Keynoteを”創注→連携戦略”としてさまざまな考察を行っており、今後の印刷・メディアビジネスの方向性について考える際に参考となれば幸いである。

(JAGAT CS部 橋本 和弥)

 

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『印刷白書2023』keynote:創注→連携戦略

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