コロナ禍で高まる学習意欲~ニューノーマル時代の学びの機会

掲載日:2021年3月9日

コロナ禍は、我々の生活やビジネスなどあらゆる面において影響を及ぼしてきたが、このような状況において、人は学習意欲が高まるということがわかった。ニューノーマルといわれる時代に、さまざまなオンライン化が進んだが、学びの形態もそれが定着しつつあり、オンライン学習は新たな日常となるであろう。

コロナ禍は1年以上続いているが、この間巣ごもり消費・需要という新たなトレンドが起こった。主にオンラインでの消費が中心であるが、ヤフー・データソリューション「Yahoo!ショッピングから見える巣ごもり消費の動向」によると、2020年4月~5月で取扱高の対前年伸び率の高いカテゴリTOP5は「ダイエット・健康」「本・雑誌、コミック」「ゲーム、おもちゃ」「家電」「食品」だそうだ。

「ダイエット・健康」はマスクやハンドソープなどの衛生用品が要因であることは想像通りで、「ゲーム、おもちゃ」でいえば、任天堂は今期の営業益が過去最高となる見通しを発表し、「家電」においても空調家電や加湿器の大幅な需要増等などに支えられ、ヤマダホールディングスやエディオンは対前年同時期比で2倍の営業益となり、その他の大手家電量販店においても過去最高益となるなど好調である。

そうした中で、実は新型コロナウイルスの流行が、学習への意欲を高めているという実態がある。社労士や宅建など資格試験対策の通信教育を運営するフォーサイトのニュースリリースによれば昨年5月の売上が前年比178%を記録した。
受講生のアンケートでは「新型コロナウイルスの流行が資格取得に影響を与えたか」の調査には64.6%の人が「影響があった」と答え、「具体的にどのように影響があったたか」の問いには57.6%の方が「自宅にいる機会が増えたため、何か学習したいという想いが高まった」と回答。
在宅時間の増加と将来への不安が、学習意欲を後押しし、資格取得や学びに対する意欲を向上させていることがわかった。としている。

JAGATにおいても、DTPエキスパート認証試験は、54期試験(2020年8月)において受験者は対前年比で146%増となり、通信教育では2019年4月~2020年1月で619名だった受講者が、今期は787名と127%増となっている。
また、学習環境においてもリモートが定着してきており、現在ではほとんどのセミナーをオンライン対応で実施している。
テレワークやリモート学習が定着したことで、オンライセミナーの受講者側に、環境面を含めほとんど抵抗がなくなってきたことは大きく、受講者アンケートでもリアルと遜色のない評価が得られている。

ニューノーマルの時代においては、在宅で取り組める通信教育やオンラインセミナーを活用し、新たな学びの機会を得られることを前向きに捉えていきたい。

(JAGAT CS部 橋本和弥)

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