オンラインスキルアップ助成金とは

掲載日:2021年3月12日

コロナ禍により、オンラインセミナーやeラーニングの需要が高まっているが、東京都では従業員の職業能力開発及び向上の促進を目的に、オンラインスキルアップ助成金の募集を開始しており、JAGATオンラインセミナーも対象となるので、是非活用してほしい。

 

東京都産業労働局は、在宅勤務が続く中でも従業員が自宅でスキルアップし、将来を担う企業の人材育成ができるよう、「中小企業人材オンラインスキルアップ支援事業」を開始した。この制度により、オンラインセミナーやeラーニング(パソコンやタブレットなどの電子機器とインターネットを利用した学習形態)の訓練に係る経費の一部が助成を受けられる。JAGATが実施するオンラインセミナーにおいても活用が可能なので、要約し、紹介する。

 

支給要件のポイント

 

ポイント① 都内に本社または事業所(支店・営業所等)の登記がある中小企業

【 中小企業の定義 】

【 小規模企業者の定義 】

・資本金の額または常時使用する従業員数のいずれか一方(または双方)に該当する企業。
・みなし大企業でないこと

 

ポイント② eラーニングに特化

民間の教育機関等が提供する多様なeラーニング(オンライン会議システムを使用した訓練も含まれる)が利用可能である。業務に必要な知識や技能の習得と向上、また、資格などに関する訓練であることが対象となる。助成対象期間は、6ヵ月以内であり、長期講座や定額制の講座に活用することができる。ただし、6ヵ月を超える講座は、助成対象外となるので、申請時に受講期間を確認しておく必要がある。

【 定額制の場合 】
1年の定額料金が設定されているeラーニングについて、交付申請した訓練期間が5ヵ月の場合は、5ヵ月分の受講料が助成対象経費

 

ポイント③ 助成率2分の1

申請は、1回に限り、受講料などの経費を助成する。

助成対象期間内であれば、講座数、受講人数に定めはなく、助成が受けられる。ただし、申請内容を後に追加することは認められない。

例1)オンラインセミナーA  受講料 1名/200,000円  受講人数 2名の場合
   200,000円×2名=400,000円 
   助成を受けると…
   経費2分の1/限度額200,000円→実質受講料200,000円となる。

例2)オンラインセミナーB  受講料 1名/50,000円  受講人数 2名
   オンラインセミナーC  受講料 1名/30,000円  受講人数 4名の場合
   (50,000円×2人)+(30,000円×4人)=220,000円
   助成を受けると…
   経費2分の1→実質受講料110,000円となる。

社員が自主的にセミナーを受けたいと希望しても時間や費用の問題で二つ返事ができない場合がある。助成金制度を知っていることで受講人数や受講料の幅が広がり、そして、社員のスキルアップにより生産性の向上につながっていく。

 

【 令和3年度 申請期間 】

 

働き方や教育方法など変化している中、いち早く新しい情報をつかみ、よりよい環境を整えていくことが重要である。従業員のスキルを高め、企業の発展のためにも、助成金を活用し、人材育成に力を注げるチャンスでもある。

JAGAT CS部 加治 寛子