情報はインスタから?ソーシャルメディアの「ハッシュタグ検索」ってなに

掲載日:2017年4月26日

ほしい情報はハッシュタグで探す。そんな情報収集の新しい流れが生まれています。本記事では、ソーシャルメディアのハッシュタグ検索についてInstagram(以下、インスタグラム)を例に紹介します。【記事のレベル:★】

コスメの使用感はクチコミサイトよりインスタグラム?

先日こんなことがありました。新宿にあるデパートの化粧品売り場で口紅を探していた時のこと。スタッフさんがおすすめしてくれたのは新商品の口紅でした。

実際に使った人の評価が気になったので、「クチコミサイトとかに情報が載っていますか?」と尋ねると、スタッフさんは「ああ、まだ発売したばかりなのでインスタグラム見たほうがいいですよ。ハッシュタグと商品名で検索してもらうとたくさん投稿が出てきますから」と教えてくれました。

インスタグラムというのは写真を投稿して短いコメントがつけられるアプリです。
ハッシュタグというのは、「#×××」というかたちで情報を探しやすくするための記号+フレーズです。

なるほど、最近はインスタグラムでいろんな情報を見つけているのか。近頃はソーシャルメディアで情報収集する人が増えているという話を聞いたことがありますが、そういうことなのね。ふむふむ。

ハッシュタグで見てみると確かにたくさん写真とコメントが出ていました。発売して日が浅いのでクチコミサイトにはまだ投稿は少なく、インスタグラムのほうが投稿数が多いです。

写真中心でテキスト分量が少ないインスタグラムのほうが投稿するハードルが低く、結果として「早く」「たくさん」投稿されるということなのでしょう。(なお商品発売して3か月あまりたったいま、「#商品名」で検索するとアットコスメでは275件、インスタグラムは16,497件でした。商品写真だけだったり関係なさそうな写真が混じっているとしてもすごい量です)

20代インスタ女子の半分近くがハッシュタグ検索から商品購入した経験が

ツイッター、フェイスブック、インスタグラムなどのソーシャルメディアでは、投稿にハッシュマーク(#)がついたキーワードをつけることができ、利用者がそのキーワードをもつ他の投稿を表示できるしくみがあります。これを「ハッシュタグ」と呼びます。

たとえばインスタグラムで「#ねこ」で検索すると1000万件以上の猫の投稿を見つけることができます。

insta_fig

このハッシュタグ検索、手軽に情報を探す手段として利用する人が増えています。

広告会社のサイバー・バズが2016年に実施した女性向け調査では、インスタグラムでハッシュタグ検索をするのは約6割、20代では8割以上ががハッシュタグ検索をしていると答えています。
→参考:女性ユーザーのSNSを活用した購買行動調査第2弾「ハッシュタグ検索と購買行動の関係性」(サイバー・バズ)

さらにハッシュタグ検索した結果を参考にして商品やサービスを購入したことがあると回答したのはハッシュタグ検索する人の約4割。こちらも20代では6割と高い割合になっています。

企業側でも、20代女性がメインターゲットの商品(コスメ、スイーツなど)をはじめ、さまざまなジャンルでインスタグラムのキャンペーンを実施する例も増えてきました。
→参考:【最新版】 プレゼント企画から来店促進まで Instagramキャンペーン事例まとめ(ソーシャルメディアラボ)

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今回はインスタグラムを例にご紹介しましたが、ハッシュタグはツイッターをはじめソーシャルメディア全般で使われています。ソーシャルメディアでサービスや商品を見つけてもらいたいと思う企業にとっては上手にハッシュタグを設計できるスキルが重要になりそうです。

(研究調査部 中狭亜矢)

2017/04/27追記 「「#ぬこ」で検索すると50万件」と記載していましたが、「#ねこ」のほうが検索数が多く適当であるとのご意見をいただき、該当部分を修正しました。

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