最近はインターネットを使用して在宅勤務という方も多いのではないだろうか? 私も先日、 かつて住んでいた埼玉県内の家(現在は息子一家が住んでいる)のインターネット回線契約を息子の名義に変更したので、ついでに設備も新しいものに更新しようと自ら設定しに出掛けてきた。
通っている小学校から提供されたタブレットを孫が使用するし動画も見るので、しゃしゃり出たわけである。息子(学生の頃にはパソコンの知識・操作を入念に教えたのだが、最近はスマートフォンとタブレットだけの生活で、有線LANは全く使わない)もその嫁さんもパソコンのある生活から離れて久しいので私が手を出したわけだが、そこで本欄でもWi-Fiについて、改めて解説しようと考えた次第である。
ここで、この埼玉の家について話しておきたい。私は“新しモノ好き”なので、ニュータウン(3000戸強の戸建てが並んでいる)に「光」が来ると知ったときは、“いの一番”に飛び付いた。当時のサービス名称は「Bフレッツ」と呼ばれていたと記憶している。BはブロードバンドのBなのだが、今では当たり前になってしまった。「テレビもインターネットで見られる時代になる」とワクワクしていた時代のネーミングである。
さて、読者の皆さんの中にはマンション住まいの方も多いだろうし、戸建てに住んでいる方でも機器が進化したことにより光ファイバー回線が自宅の中にまで延びていたとしても、最後はプラグなどにカチッと差し込む方式になっていると思う。埼玉の家の場合は、導入が初期も初期だったので、ONU(回線業者から提供されている終端装置)まで光ファイバー(光回線)を引き込んできて、ハンダどころか熱でグラスファイバーを溶かして接続していた。ルーペをのぞき込みながら慎重に作業していたことを覚えている。インターネットでONUのマニュアルを調べても、「カチッと…プラグで接続するように」といったことしか掲載されていないのだが、ウチの場合は「カチッと」部品(プラグ)が外れており、その穴からONUの内部に入ったグラスファイバーがじか付けになっている。
これがマンションの場合は、オフィスのようにLANが各部屋まで延びていて、その部屋のLANポートに無線ルーターを接続すれば無線LANが完成するのだが、埼玉の家のようにNTTの光回線は来ているものの、インターネットプロバイダーと回線業者が異なっていると大変である。いろいろと面倒なので、光回線とインターネットプロバイダーをセットで契約しているケースが多いのではないかと思うが、ウチはインターネット光回線と光電話(ONUから取っている)がNTT東日本で(このNTT東日本がONUの提供元)、インターネットプロバイダーは別会社という契約になっている。
そして機器の設定では、ここに有線LANがあるかないかで大違いなのだ。ONUの古さにもよるのだが、一般的には無線ルーター経由でインターネットの接続を設定することになる(むしろこちらが普通)。スマホを使うケースが圧倒的に多いのかもしれない(?)ため、「スマホ用の簡単設定アプリケーションが各プロバイダーから提供されており、スマホから簡単に設定ができる」としているところも多い。しかし、これがくせもので、アプリの場合はWi-Fiルーター込みで設定するので不具合が生じたり、あるいはプロバイダーを変更したりすると、簡単設定アプリやONU、無線ルーターの機種によって設定される各種の値がまちまちなのだ。そこでONUのLANポートを、マンションのようにインターネット接続済みの状態にする必要があるわけである。つまり私名義のプロバイダーを息子が契約したプロバイダーに変更し、そのデータをONUに再設定する必要があるのだ。
ここで有線LANの登場だ。スマホアプリとは違ってすこぶる分かりやすく、「何をやっているのか?」「どういうデータを設定したのか?」などを体感的に理解することができる。今までは「アプリ+無線ルーター」込みでつながっていたのだが、今回はダイレクトにONUを書き換えたので完璧である。次回は、通信規格の詳細などを説明したい。
(専務理事 郡司 秀明)