去る7月に印刷業界の5人の論客をJAGATにお招きして、「印刷ビジネスの未来」をテーマに座談会を開催した。本誌最新号では、その席上で繰り広げられたディスカッションの要旨を収録している。長時間にわたりご参加いただいた皆様に、改めて御礼を申し上げたい。そして、そこでの議論を受けて、JAGAT印刷総合研究会「印刷ビジネスの未来を考える」を8月30日に実施した。これらをセットでご覧いただくと、これからの時代にふさわしい、あるいは新時代に社会から要請される印刷ビジネスとはどのようなものなのかを掴んでいただけるのではないかと考えている。
それと同時に、具体的な数値や指標を基に、印刷業界全体を俯瞰してみることも必要だろう。JAGATからの研究調査報告として、まず『JAGAT印刷産業経営動向調査2022[2021年度 印刷産業経営力調査 報告書]』を10月3日に刊行する。ご回答いただいた各社に改めて御礼を申し上げたい。そして、印刷業界唯一の白書である『印刷白書』の2022年版の編集作業が目下進行中である。10月下旬の刊行を予定しているが、こちらについてもご期待いただきたい。
最近は「読書の秋」という言葉をあまり聞かなくなったような気がするが、秋の夜長に紙のページをめくってみるのはいかがだろうか。
『JAGAT info』2022年9月号のご案内
◯特集
特別座談会 印刷ビジネスの未来を語る
印刷会社そして印刷業界が長年抱えていたさまざまな課題は、コロナ禍を契機としてかつてない変革が迫られようになった。この先行きが不透明な時代に印刷会社が生き延びる術は何かを模索している印刷業界の方は、大勢おられるだろう。
そこで、印刷業界の未来の指針を示すべく、気鋭の論客が縦横無尽に語り合った。これからのニューノーマルな時代に求められる印刷ビジネスとはどのようなものなのか、そのヒントを得るために必読の特集である。
◯第2特集 「2021年度印刷産業経営力調査」設備投資分析
設備投資は活発、拡印刷の道を探る
当協会が毎年実施している「印刷産業経営力調査」の2021年度の調査結果について、業績分析編・戦略分析編に続く第3回目を報告する。
前回の設備投資分析に関する調査結果では、設備投資を「前期より大幅に増やす」という回答が大幅に増加したが、今回はそれをさらに上回る結果となった。投資内容としては、「印刷機離れ」が継続している。印刷需要の減少を前提に、ビジネスの幅を広げるための投資が活発化しているほか、印刷の仕事を取るためにも「企画・マーケティング」「デザイン」の強化が志向されている。自社の経営方針や戦略を考える際のヒントとして、ぜひご一読いただきたい。
(『JAGAT info』編集部)
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