カラーマネージメントでいう「レンダリングインテント」については、本欄でも何度か解説しているが、これはカラースペース間のカラー変換をどのように処理するのかを設定するものである。
最近では知識を得るのに、本よりもウェブからの方が圧倒的に多いと思う。そこで、レンダリングインテントを調べてみると検索結果がたくさん出てくるのだが、その多くが「レンダリングインテントは『相対的』を選ぶべきであり、自分でもテストした結果、その方が『良かった(見た目が明るめならよい)』」などと自慢げに書かれている(カメラマンの投稿が多い)。
Photoshopの「カラー設定」でも、ヨーロッパでは「相対的」がデフォルトになっているが(図1)、日本では「知覚的」である(図2)。アドビの担当者が「日本の印刷物は超一級品だ」ということをよく理解していたので、トーンや色のつながりを最重要と考え、「知覚的」がベストだと結論付けたのだ。