2023年度が始まり、この4月から勤務を開始する新人を迎え入れた会社も多いのではないだろうか。JAGATでも4月より新入社員向けの各種セミナー・通信教育講座を順次開講している。その嚆矢となる「新入社員養成講座」(4月4日開催)に編集部も立ち会ってきた。会場に集まったフレッシュな若人に囲まれると、自分も頑張らなくてはという気にさせられる。
もちろん、新人たちと接していくなかで、価値観や物事の捉え方にギャップを感じることもあるだろう。例えば一昔前であったら「暑くても我慢」が一般的であったが、昨今は熱中症対策で見られるように適切な水分補給がむしろ奨励されている。そこに感覚の隔たりを覚える人もいるかもしれないが、この手の話はいつの時代にもあったと捉えるべきであろう。1986年の新語・流行語大賞に選ばれた「新人類」と呼ばれた世代も、今や50歳台以上のはずである。
いかなる社会的組織であれ、維持・活性化していくには新陳代謝が必須である。そのため、当たり前の話であるが、自社であれ、商売相手である顧客の会社であれ、これから若い人が毎年増えていく。今後、その若い世代の考え方を理解できなければ、新たなビジネスの展開は次第に狭まってくることもあり得る。本誌4月号の特集とも相通じる話だが、一昔前では考えられなかった事柄だからこそ、将来の可能性もそこに描けるのである。技術とその背景にある価値観や思考、生活様式なども含めて、日々アップデートを意識していきたい。
さて、話は変わるが、経営・戦略・設備の三つの視点から総合的に印刷会社経営を捉える唯一の調査である「JAGAT印刷産業経営力調査」のシーズンとなった。第45回目となる本調査にご回答いただいた印刷会社には、レポートを謹呈する。なお、調査票は会員企業代表者様宛に3月上旬に郵送したほか、ウェブサイトからのダウンロードも可能である。
締め切りは4月28日(金)。会員企業の特典として、この機会にぜひ本調査をご活用いただきたい。ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
※調査票のダウンロードはこちらから → https://www.jagat.or.jp/archives/107109
『JAGAT info』2023年4月号のご案内
◯特集 page2023開催報告
RGBで実現するビビッドカラー・広色域印刷
スマートフォンが普及した現在、印刷発注者は画面に表示されているような高彩度の色がなぜ印刷できないのかと疑問に思い、一方で印刷業界関係者は通常のオフセット印刷ではそれらの色を再現できないと考えている。もちろんオフセットでも高色域印刷という手法はあるが、商業ベースでは一定の発注部数が必要なうえに準備や手間もかかる。
しかし、デジタル印刷であれば高色域の印刷も比較的手軽に、かつ小ロットでも実用化することが可能だ。RGBデータの入稿も徐々に実用化されている。page2023のカンファレンス【C2】では、技術的な背景に触れつつRGB印刷の可能性について議論を行った。特集ではその要旨を収録する。
◯特別企画
印刷経営の動向と予測2022-2023
-印刷会社を取り巻く状況と変革の鍵-
昨年はコロナ禍の影響が次第に縮減してきたかと思いきや、ウクライナ危機が勃発した。このような状況変化を、どのように捉えるべきなのであろうか。そして今年は、どのような変化が予測されるのだろうか。
本号の特別企画では、今年1月に開催された毎年恒例の印刷総合研究会セミナーの講演要旨を収録する。印刷会社を取り巻く状況と変革のヒントにつながる考察を、ぜひ自社のビジネスを見直す参考にしていただきたい。
(『JAGAT info』編集部)
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