選ばれる印刷会社になる─プリンティングコーディネータのすすめ

掲載日:2015年9月1日

競合他社との差別化を図り「お客様に選ばれる会社」となるためには、何が必要だろうか?「プリンティングコーディネータ」について紹介したい。

2015年10月6日(火)より「第18期 プリンティングコーディネータ養成講座」を開講する。

競合他社との差別化を図り「お客様に選ばれる会社」となるためには、何が必要だろうか? 

お客様は、印刷設備やシステムの優位性を求めてはいない。
お客様のビジネスを支援する、効果的なメディア提案ができる人材力が必要なのだ。

ある経営者は言う。
「お客様の課題を解決するために、専門知識があることはもちろんだが、全工程を俯瞰する能力、お客様と各部門の間に立ち、調整できるコミュニケーション能力が求められる」

プリンティングコーディネータ養成講座では、「印刷の総合的な横断知識と高いコミュニケーション能力を持つ」人材を育成している。
2014年の修了生である昭和情報プロセス株式会社 栁瀨 充孝氏に感想を伺った。
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──自己紹介をお願いします。

平成17年、昭和情報プロセス株式会社に入社。
印刷課にて4/6全版のカラー両面機を7年ほど担当、特にJapan Color取得(標準印刷認証、マッチング認証)、印刷作業の標準化に力をいれてまいりました。
その後、平成25年10月より営業課に配属になり、学協会、出版社の担当をしております。

──講座を受けようと思ったきっかけ、動機を教えてください。 

弊社の会長より「面白そうなセミナーがあるから受講してみろ」と勧められました。
また私の方も営業課に配属になり、どのようにすれば価格競争から脱することができるのか、他社との差別化が図れるか、今でも答えははっきりとは出ていませんが、少しでもヒントが得られればと思い、参加させていただきました。

──受講してみていかがでしたか?

営業課配属になって1年、価格競争から脱するためにはどうすればよいかということを常々考えておりましたので、大変勉強になりました。
特に考えさせられたのは、お客様の求める印刷会社の姿、印刷物の役割・価値とは何かというところです。
さまざまな情報発信の手段がある中で「印刷メディア」「電子メディア」「クロスメディア」それぞれの方法で発信する意味、また、長所・短所を理解し提案できるようにならなくてはいけないと感じました。

──今後、この講義で得た知識、人脈をどのようにお仕事の中で活かしたいとお考えですか?

講義を受けて、弊社の改善点が少し見えてきたような気がします。研修で教わったことを生かし、解決できればと考えております。
また、人脈という点では、自社でできることは限られていますので、講義を一緒に受講した仲間、講師の先生との縁を大事にし、協力し合い、仕事の幅を広げられればと考えています。

──今後講座を受講する方へのメッセージをお願いします。

メディアの多様化、熾烈な価格競争などで印刷業界にとってはきつい時代に感じます。
これを脱するには、印刷の技術・デジタル印刷・電子メディアの知識を持つという現場寄りの視点と、顧客のニーズ・ウォンツを知り、的確な方法を提案するという顧客寄りの視点が必要だと感じます。私自身、この研修を受講して、知識の幅を広げることができました。

──ありがとうござました。

他部門を理解し連携するには、知識習得はもちろんのことだが、実際の工程を見ることが大切だと考える。2015年度カリキュラムのポイントは、座学での理解が深まるよう、実際の現場で実物を見ることができるようにした。

詳細はhttp://www.jagat.or.jp/archives/12472 をご覧いただきたい。

ほとんどの企業が大なり小なりコーディネーションをしながら、日々の仕事を進めているはずである。

このコーディネート機能を顕在化あるいは組織化させるプロセスがまさに企業戦略につながる。コーディネータを議論することで、新しい組織や権限、それぞれの分担と機能を見直し、全社員で共有できれば、選ばれる印刷会社につながると考えている。

(CS部 小須田紀子)

第18期プリンティングコーディネータ養成講座
2015年のポイント!

■ T&K TOKA みずほ台工場を見学
■ キヤノンマーケティングジャパン 品川ショールームでJDFワークフローの解説と見学
■ PUR製本で3000 万冊以上の実績をもつ加藤製本の工場見学と実践事例を伺う
■ 印刷博物館とトッパンVRシアターの見学を実施。画像ディレクション術を学ぶとともに、印刷の歴史、最新のテクノロジーを体験する
■ 竹尾の見本帖を見学。豊富なサンプルとともに、おさえておきたい印刷用紙知識を学ぶ
■ 『デザインのひきだし』編集長 津田 淳子氏登壇

 詳細は http://www.jagat.or.jp/archives/12472 まで。