※本記事の内容は掲載当時のものです。
アナログ博物館:ページ物印刷物企画 [企画]
1. ページ物
一般的に「本」のような印刷物はページ物と呼ばれ,その内容・目的・形態によってさまざまに分類されています。
企業企画物
PR誌,社内誌
社内営業
マニュアル,取説
カタログ,パンフレット
商業出版物
雑誌
ムック
書籍
さて,これらのページ物を製作するには,さまざまな工程がありますが,一般的には次のような流れになります。
(1)企画:どんな内容で,誰に対して,いつ,どのように,といった出版計画全体を決める作業。
(2)編集:企画方針にしたがって,取材・原稿依頼・執筆・写真収集・原稿整理・組版指定など印刷物に対する内容づくりのための諸作業。
(3)レイアウト・デザイン:誌面を構成する文字と写真(イラスト)の配置を決め,表紙から扉・奥付までの全体の流れを作る。
(4)文字組版:決められた文字組の指定(組版総括指定)にしたがい,組版作業をする。
(5)校正:組版作業を終えた文字は,文字校正(初校・再校・著者校・責了など)を行ない,誤字・脱字等をチェックする。また写真・イラストは色分解の後に色校正が行われる。
(6)フィルムと出力する場合は1色ものでは青焼き校正,4色(多色)ものでは刷りを校正し,最終チェックをする。
(7)刷版・印刷:校了となったフィルムを印刷用の版に焼き付ける(オフセット)か,校了データから直接CTPで刷版の出力をして,印刷機に取り付け,印刷する。
(8)製本・加工:刷り終った(刷了)印刷用紙(刷本)をページ順になるように折り,重ね合せて表紙を取り付け,指定の大きさに断裁,仕上げる。
ページ物を製作する場合の基本にして最大の作業は,本の「内容と費用」を決めることです。内容と費用の関係は表裏一体のものですが,内容先行型か費用先行型かはケースバイケースで企画途中でもしばしば変更があるものです。しかし実際に製作にかかって,支払うべき費用が発生してから変更するよりも,なるべく前段階で十分な検討を行ったほうが,最終的には速く安く印刷物を作ることがが出来ます。
(印刷情報サイトPrint-betterより転載)